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マルマルちゃんとバツバツ君

#36

傍観者ちゃんとモテ男君

休み明けの気だるさと、日直の当番だと言うことを前日思い出し、朝から憂鬱な気持ちで登校。

教室に入ると及川君の元気な声が聞こえて来た。


「見て見て、俺の長い足!完治!やっと部活できるよー!」


と、相変わらずナルシストっぽい発言をしながらわちゃわちゃとクラスメイトと話をしていた。

私はと言うとそんな及川君に話しかけることができず、“ケガ治ってよかったね”と心の中で呟いた。


ーーーー


日直の仕事で教科担任に授業で使う道具の運搬、ノートの回収など滅多にない仕事でバタバタしていた。

それに加え、通常業務の黒板消し。
田中先生は黒板にみっちり書くタイプだから、消すのも一苦労。

消してはクリーナー、消してはクリーナー……。
制服にチョークの粉が付くから嫌になる。

パンパンと払っていると、


「黒板消し手伝うよ」


話し掛けられた方へと振り向くと及川君がいた。
朝から忙しく、今日はこれが最初に交わした言葉。
いや、正確には話したいことはあったけど、自分からは言えなかった。


「大丈夫。ケガしてないし、困っていないし、一番上まで届くし」

「冷たいなー」


本当にそう思う。
及川君の方から話しかけてくれたのが嬉しかったくせに。


「ケガ治ったんだってね?」


話すきっかけをくれたお陰で、朝から言いたかったことが言えた。


「うん、加減は必要だけど明日から部活復帰」


明日から………そうか今日はバレー部のオフの日。
前回断ったクレープでも食べに行くのかな?
それとも別の子と遊ぶのかな?

そんなことを考えながら黒板を消し終わると、


「これ、約束のお礼」


手渡されたのはココアだった。


「覚えてたんだ」


ココアを受け取ると、そこには及川君の字で“今日遊びませんか?”の文字が書かれていた。

及川君の方を見ると、目線が合わない。
もしかして、照れているの?
それならば、


「クレープでも食べに行く?」


そう言うと、ようやく目が合った。


「行く」


及川君は嬉しそうに笑ってくれた。

先週まで及川君とデートなんかしたくないって思っていた私が、自分から誘うなんて。

好きになったら関係ない。
貪欲になろう。
例えライバルが多くても。

そう思える自分を少しだけ好きになった。




ーーFinーー

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作者メッセージ

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2024/11/14 17:51

edp ID:≫apGJHCLxK3/iQ
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