マルマルちゃんとバツバツ君
告白の手紙を拾った翌日。
登校して早々、及川君と同じバレー部の岩泉君が口論をしていた。
自分の席に行きづらく、教室の入り口で佇む。
「おいクソ及川。部活休んでんのに女子と逢瀬か?」
「岩ちゃん、昨日のはそんなんじゃないって~」
昨日見てしまった手紙の子とのやり取りか。
そんなんじゃないってことは、呼び出されたけど付き合うには至らなかったってことかな?
「なんでもいいが、気が散るから体育館の近くであんなことするな」
「それも見てたの?岩ちゃんのえっち!」
あんなこと?あんなことって何?
「殴られてぇのか?」
岩泉君は及川君に握り締めた拳を見せつけた。
「ごめんって」
「とにかく、早く足治せよ。じゃあな」
あっ!岩泉君、待って!帰らないで!
あんなことって何?!
私の心の声なんか知る由もなく、岩泉君は教室から出ていった。
だけど、これでようやく席に着ける。
「お、おはよう、及川君。朝から大変だね」
教室の端にいても聞こえる声で口論をしていたせいで、気まずい挨拶になってしまった。
「おはよう、●●ちゃん……」
及川君は何か言いたげにチラチラとこちらを見てくる。
さっきのことを聞いてもいいのかな?
「昨日、何かあったの?」
「ないって言ったら嘘になるけど、俺は何もしてないから!」
詳しくは話せないけど勘違いもしてほしくない、と言ったところか。
これ以上は踏み込んではいけないようだ。
もどかしい気持ちが募る。
「明日病院に行くから、状況次第では休み明けから部活に復帰できそう」
気まずいのか及川君は話題変えてきた。
「そっか、よかったね」
机を運ぶのも今日で最後か。
長いようで短い1週間だった。
これで話す口実もなくなるのかな?
少し……いや、かなり寂しい。
登校して早々、及川君と同じバレー部の岩泉君が口論をしていた。
自分の席に行きづらく、教室の入り口で佇む。
「おいクソ及川。部活休んでんのに女子と逢瀬か?」
「岩ちゃん、昨日のはそんなんじゃないって~」
昨日見てしまった手紙の子とのやり取りか。
そんなんじゃないってことは、呼び出されたけど付き合うには至らなかったってことかな?
「なんでもいいが、気が散るから体育館の近くであんなことするな」
「それも見てたの?岩ちゃんのえっち!」
あんなこと?あんなことって何?
「殴られてぇのか?」
岩泉君は及川君に握り締めた拳を見せつけた。
「ごめんって」
「とにかく、早く足治せよ。じゃあな」
あっ!岩泉君、待って!帰らないで!
あんなことって何?!
私の心の声なんか知る由もなく、岩泉君は教室から出ていった。
だけど、これでようやく席に着ける。
「お、おはよう、及川君。朝から大変だね」
教室の端にいても聞こえる声で口論をしていたせいで、気まずい挨拶になってしまった。
「おはよう、●●ちゃん……」
及川君は何か言いたげにチラチラとこちらを見てくる。
さっきのことを聞いてもいいのかな?
「昨日、何かあったの?」
「ないって言ったら嘘になるけど、俺は何もしてないから!」
詳しくは話せないけど勘違いもしてほしくない、と言ったところか。
これ以上は踏み込んではいけないようだ。
もどかしい気持ちが募る。
「明日病院に行くから、状況次第では休み明けから部活に復帰できそう」
気まずいのか及川君は話題変えてきた。
「そっか、よかったね」
机を運ぶのも今日で最後か。
長いようで短い1週間だった。
これで話す口実もなくなるのかな?
少し……いや、かなり寂しい。
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