マルマルちゃんとバツバツ君
「いつもありがとう、●●ちゃん」
「いいよ」
この日の掃除もいつものように及川君の机を運ぶ。
変わったのは私の及川君に対する気持ちだけ。
ただの机を運ぶ作業なのに、その机が好きな人のだと思うと少しだけ緊張する。
そのせいか机を持ち上げるとき、少しだけよろけてしまった。
……………あれ?
よろけた反動で机の中から1枚の手紙がヒラヒラと落ちてきた。
ピンク色の封筒にハートのシールで封がしてある手紙。
中身を見なくても分かる、あれはラブレターだ。
「あっ」
及川君は慌てて拾おうとしたけど、ケガのせいでしゃがむのが遅れ、私の方が先に手紙を拾い上げた。
「はい、落ちたよ」
内容なんて興味のないフリをして手紙を差し出した。
それなのに、及川君は中々受け取ってくれなくて、代わりに一言言った。
「……何も聞かないの?」
聞きたいことばかりだよ。
だけど、そんなことを言えるわけもなく、
「さすがモテる男は違うね」
嫌味を含めた言葉しか出なかった。
「………」
ようやく受け取ってくれたと思ったら無言のままの及川君。
何故かこちらまで気まずくなる。
それを誤魔化すために、
「机、運ぶからどいて?」
「あ、ごめん」
あくまでも私は気にしていない雰囲気を出して机を運ぶ作業に戻った。
頭の中では、
告白の呼び出しかな、現場に鉢合わせたくない。
それとも告白自体が書いてあるのかな?
相手は誰だろう、付き合うのかな?
こんなことを考えているのにね。
絶対に知られたくない。
最初は及川君のこと見ているだけでよかったのに、人は関わると段々欲張りになる。
告白する勇気もないくせに、一丁前に嫉妬だなんて。
こんな自分、嫌いだ。
「いいよ」
この日の掃除もいつものように及川君の机を運ぶ。
変わったのは私の及川君に対する気持ちだけ。
ただの机を運ぶ作業なのに、その机が好きな人のだと思うと少しだけ緊張する。
そのせいか机を持ち上げるとき、少しだけよろけてしまった。
……………あれ?
よろけた反動で机の中から1枚の手紙がヒラヒラと落ちてきた。
ピンク色の封筒にハートのシールで封がしてある手紙。
中身を見なくても分かる、あれはラブレターだ。
「あっ」
及川君は慌てて拾おうとしたけど、ケガのせいでしゃがむのが遅れ、私の方が先に手紙を拾い上げた。
「はい、落ちたよ」
内容なんて興味のないフリをして手紙を差し出した。
それなのに、及川君は中々受け取ってくれなくて、代わりに一言言った。
「……何も聞かないの?」
聞きたいことばかりだよ。
だけど、そんなことを言えるわけもなく、
「さすがモテる男は違うね」
嫌味を含めた言葉しか出なかった。
「………」
ようやく受け取ってくれたと思ったら無言のままの及川君。
何故かこちらまで気まずくなる。
それを誤魔化すために、
「机、運ぶからどいて?」
「あ、ごめん」
あくまでも私は気にしていない雰囲気を出して机を運ぶ作業に戻った。
頭の中では、
告白の呼び出しかな、現場に鉢合わせたくない。
それとも告白自体が書いてあるのかな?
相手は誰だろう、付き合うのかな?
こんなことを考えているのにね。
絶対に知られたくない。
最初は及川君のこと見ているだけでよかったのに、人は関わると段々欲張りになる。
告白する勇気もないくせに、一丁前に嫉妬だなんて。
こんな自分、嫌いだ。
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