マルマルちゃんとバツバツ君
“及川君と違ってケガする要素ない”そんなことを言ったのに、翌日の体育の時間に盛大に転んだ。
よりによって体育館じゃなくて運動場のときとか。
ちゃんと手はついたけれど、既に膝を擦りむいた後。
膝からは派手に血が出ていた。
「○○、保健室に行くか?」
「いいえ………大丈夫です」
あまりの派手な転けっぷりに体育の先生に心配されたけど、擦り傷程度で保健室に行くのも気が引けたため断った。
授業が終わってから着替えに行く前に、適当に傷口を水道水で洗い流してから常備していた絆創膏を雑に貼る。
遅ればせながら更衣室に着くと、ほとんどの生徒が着替え終わっていた。
私も急いで着替えないと。
ーーーー
教室に戻って自分の席に着くと、座ることによって上がったスカートから隠れていた膝が見えてしまった。
擦りむいた絆創膏だらけの膝。
小学生男子みたいで恥ずかしい。
「あれれ~●●ちゃん。その膝どうしたの?」
わざとらしく指摘してきた及川君。
人が気にしていることをいちいち言わないで欲しい。
「ちょっと擦りむいただけ」
「大変だ。●●ちゃん、何か手伝えることある?!」
及川君は何故か嬉しそうに言ってきた。
「やめてよ、大袈裟な。及川君は自分の足の心配だけして」
「でも、派手に転けてたじゃん」
「……見てたな」
及川君はしまった、と言う顔をして直ぐに誤魔化すように私から目線を反らした。
そりゃそうか、捻挫しているもんね。
体育の授業を見学しているから、見られていてもおかしくはない。
そんなことを考えていると、
「及川くーん、今日の授業終わりにクレープ食べに行かない?」
先日、及川君の部活が休みなことを確認していた女子生徒が誘いに来た。
助かったと言わんばかりの及川君は私から彼女の方へと視線を移した。
「いいね、行こうか」
「やったあ、また後でね」
女子生徒は嬉しそうに別れをしたかと思えば、横目で私をキッと睨み付けてから去っていった。
威嚇?牽制?
私と及川君が話しているのが気に食わなかったのか。
手を振って彼女を見送っている及川君に、
「行くの?」
と、尋ねたら、
「どうしたの、●●ちゃん?あ、もしかして行ってほしくないのかな~?」
なんてニヤニヤしながら言われた。
そんなんじゃないし。
「足、安静にしていないと治るものも治らないよ」
お節介かもしれないけれど、あんなにバレーが出来ないと言っていたから。
遊びに行きたいなら行けばいい。
よりによって体育館じゃなくて運動場のときとか。
ちゃんと手はついたけれど、既に膝を擦りむいた後。
膝からは派手に血が出ていた。
「○○、保健室に行くか?」
「いいえ………大丈夫です」
あまりの派手な転けっぷりに体育の先生に心配されたけど、擦り傷程度で保健室に行くのも気が引けたため断った。
授業が終わってから着替えに行く前に、適当に傷口を水道水で洗い流してから常備していた絆創膏を雑に貼る。
遅ればせながら更衣室に着くと、ほとんどの生徒が着替え終わっていた。
私も急いで着替えないと。
ーーーー
教室に戻って自分の席に着くと、座ることによって上がったスカートから隠れていた膝が見えてしまった。
擦りむいた絆創膏だらけの膝。
小学生男子みたいで恥ずかしい。
「あれれ~●●ちゃん。その膝どうしたの?」
わざとらしく指摘してきた及川君。
人が気にしていることをいちいち言わないで欲しい。
「ちょっと擦りむいただけ」
「大変だ。●●ちゃん、何か手伝えることある?!」
及川君は何故か嬉しそうに言ってきた。
「やめてよ、大袈裟な。及川君は自分の足の心配だけして」
「でも、派手に転けてたじゃん」
「……見てたな」
及川君はしまった、と言う顔をして直ぐに誤魔化すように私から目線を反らした。
そりゃそうか、捻挫しているもんね。
体育の授業を見学しているから、見られていてもおかしくはない。
そんなことを考えていると、
「及川くーん、今日の授業終わりにクレープ食べに行かない?」
先日、及川君の部活が休みなことを確認していた女子生徒が誘いに来た。
助かったと言わんばかりの及川君は私から彼女の方へと視線を移した。
「いいね、行こうか」
「やったあ、また後でね」
女子生徒は嬉しそうに別れをしたかと思えば、横目で私をキッと睨み付けてから去っていった。
威嚇?牽制?
私と及川君が話しているのが気に食わなかったのか。
手を振って彼女を見送っている及川君に、
「行くの?」
と、尋ねたら、
「どうしたの、●●ちゃん?あ、もしかして行ってほしくないのかな~?」
なんてニヤニヤしながら言われた。
そんなんじゃないし。
「足、安静にしていないと治るものも治らないよ」
お節介かもしれないけれど、あんなにバレーが出来ないと言っていたから。
遊びに行きたいなら行けばいい。
このボタンは廃止予定です