マルマルちゃんとバツバツ君
青葉城西高校に通う2年生ヒロインちゃんと[漢字]京谷賢太郎[/漢字][ふりがな]きょうたにけんたろう[/ふりがな]君のお話
~真面目ちゃんと不良君~
やってしまった……。
授業の開始を知らせるチャイムはとうに鳴っていて、それなのに私は教室ではなく中庭の芝生の上で体操座りをして縮こまっている。
もちろん、他の教室からは死角の場所だからバレないはず。
平々凡々の私の唯一の取り柄である真面目さ。
それなのに、初めて授業をサボってしまった。
今更ながら罪悪感が押し寄せてくる。
何やっているんだろう、本当に。
「はぁ~」
天気良いな……。
ため息を吐きながら空を見上げると、私の気持ちとは反対に雲1つない快晴だった。
しばらくぼーっとしていると、いきなり横から男子生徒が顔を覗かせた。
「おい」
「ひっ!」
大きな声が出そうになり、咄嗟に手で口を押さえた。
心を落ち着かせてから、ようやく男子生徒の顔を確認する。
隈取のような目元に、目つきはキツく、金髪坊主を刈り上げた2本線が特徴的な髪型をしている彼。
去年同じクラスだった京谷賢太郎君だ。
「授業始まってんだろ。こんなところで何やってんだよ」
サボっているのは京谷君も同じなのでは?
そんな疑問を浮かべながらも彼の容姿があまりにも怖くて、私は素直に答えた。
「クラスに馴染めなくて……。仲良い子とは離れちゃったし」
「ふーん」
聞いておいて興味無さげな反応。
京谷君は私の隣にドカッと寝転がった。
ここで寝るつもり?!
そう思いながら同じ質問を返した。
「京谷君こそなんでこんなところに?」
「授業が面倒だからサボってる。それ以外の理由があるかよ」
確かに、去年もちょこちょこ授業中なのに姿を消していた。
あのときもここで寝に来ていたのだろうか。
「○○もせっかくサボったなら、横になれば?」
そう言って自分の横をポンポンと叩いた。
京谷君って私の名前を知っていたんだ。
まあ、まともに話したことがないとは言え、1年間同じクラスだったんだ。
知っていてもおかしくないか。
私は素直に横に寝そべった。
芝生の匂い、涼しい風、気持ちが良い。
先程までサボったことに対しての罪悪感が嘘のように薄れていく。
多分、隣に京谷君がいるからかな。
……なんちゃって。
そっと横目で彼を見ると既に気持ちよさそうに寝ていた。
~真面目ちゃんと不良君~
やってしまった……。
授業の開始を知らせるチャイムはとうに鳴っていて、それなのに私は教室ではなく中庭の芝生の上で体操座りをして縮こまっている。
もちろん、他の教室からは死角の場所だからバレないはず。
平々凡々の私の唯一の取り柄である真面目さ。
それなのに、初めて授業をサボってしまった。
今更ながら罪悪感が押し寄せてくる。
何やっているんだろう、本当に。
「はぁ~」
天気良いな……。
ため息を吐きながら空を見上げると、私の気持ちとは反対に雲1つない快晴だった。
しばらくぼーっとしていると、いきなり横から男子生徒が顔を覗かせた。
「おい」
「ひっ!」
大きな声が出そうになり、咄嗟に手で口を押さえた。
心を落ち着かせてから、ようやく男子生徒の顔を確認する。
隈取のような目元に、目つきはキツく、金髪坊主を刈り上げた2本線が特徴的な髪型をしている彼。
去年同じクラスだった京谷賢太郎君だ。
「授業始まってんだろ。こんなところで何やってんだよ」
サボっているのは京谷君も同じなのでは?
そんな疑問を浮かべながらも彼の容姿があまりにも怖くて、私は素直に答えた。
「クラスに馴染めなくて……。仲良い子とは離れちゃったし」
「ふーん」
聞いておいて興味無さげな反応。
京谷君は私の隣にドカッと寝転がった。
ここで寝るつもり?!
そう思いながら同じ質問を返した。
「京谷君こそなんでこんなところに?」
「授業が面倒だからサボってる。それ以外の理由があるかよ」
確かに、去年もちょこちょこ授業中なのに姿を消していた。
あのときもここで寝に来ていたのだろうか。
「○○もせっかくサボったなら、横になれば?」
そう言って自分の横をポンポンと叩いた。
京谷君って私の名前を知っていたんだ。
まあ、まともに話したことがないとは言え、1年間同じクラスだったんだ。
知っていてもおかしくないか。
私は素直に横に寝そべった。
芝生の匂い、涼しい風、気持ちが良い。
先程までサボったことに対しての罪悪感が嘘のように薄れていく。
多分、隣に京谷君がいるからかな。
……なんちゃって。
そっと横目で彼を見ると既に気持ちよさそうに寝ていた。
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