二次創作
ブルーロックbl短編集
君の声色、その脈拍
「、何してんの潔」
「ん?あー、明日の準備、?」
「、、そっか」
俺の目線の先には、恋人である潔世一がいる。
明日はオフの日だと言うのに潔は明日一人で出かけに行くらしい。
「どこ行くの〜?」
「んー内緒」
最近、潔の様子が変だ。
、、最近というより、あの事件があってから。
――潔は、半年前足を折った。
もちろん、サッカーはできなくなった。選手生命は壊滅的。
サッカー選手としての未来は完全に奪われた。
あの日から、潔は変わった。
あのエゴい目を見ることは無くなったし、なにより心の底から笑っている所を見たことがない。
本人はいつも通りにしてるつもりなんだろうけれど、バレバレ。
今はサッカーは辞めて俺と同棲している。
そして、俺に隠し事をすることも増えた。
「俺は、ついってたらだめ?」
「、何いってんだよ。お前は明日凛と約束あるんだろ?」
「、、、でも」
「もー何だよ笑 別に悪いことしにいくわけじゃないんだから」
またはぐらかされた。
潔はまた、嘘の笑顔を向けてくる。今にも消えてしまいそうな、そんな笑顔。
「じゃ、もう寝るから。おやすみ蜂楽」
「ん、おやすみ潔」
寝る前にキスをしてから、俺はその場で立ち尽くした。
もし、潔がいなくなってしまったら?
ふとそんな考えがよぎった。そんなこと、あるわけがない。あるわけがないのに。
「ん、、」
午前8時10分。どうやら俺はソファで寝落ちしたらしい。
「潔、、?」
机の上には『行ってきます』と一言書かれた紙がおいてあった。
もう行ったのか。
今日は午後から凛ちゃんとの約束があるから、俺は私服に着替えて、軽く朝ごはんを済ませた。
ピロン♪
LINEが来たのは、午前11時。相手は千切んだ。
「なんだろ」
LINE『おい、今潔いるか?』
「?」
LINE『いないよ〜?』
なんだろ潔、千切と遊ぶ約束でもしてたのかな。
LINE『マジか、、。』
LINE『どういうこと?』
LINE『いや今、潔から“今までありがとう”って、、、』
「え、」
今までありがとうって、、。
そんなん。
まるで。
いなくなっちゃうみたいじゃん。
俺は気づいたら家を飛び出していた。
潔がいる可能性がある場所を必死に探した。
「いさぎっ、、、」
なんで、なんで、なんで。
潔、、、。
嘘だよね。きっと冗談だよね?
潔がいなくなるわけ、ないよね、、?
「潔っ、、、!」
「、蜂楽、、、、」
「!」
そこには、ひどくやつれているわけでもなく、至って普通の潔がいた。
俺は一瞬安心した。
大丈夫そうだと。
でも、やっぱり違ったみたいだ。
「今までありがとな」
「え、、、?」
潔は、穏やかに微笑んだ。
今まで一番穏やかな笑顔。
「どうしてっ、、」
「、サッカーができない人生に価値なんて無いよなぁって、、思っちゃったんだよ」
「そんなの、、、っ」
その瞬間、俺は絶望した。
多分俺は、潔を止めることができない。
足が折れて、サッカーができなくて、キツくないわけもなくて。
そんなの俺だって、“生きてる意味無い”って思っちゃうと思うから。
俺たちはどうしようもなく“サッカー”に取り憑かれてるから。
「、、、」
「、じゃあな、蜂楽。」
「、、、、、いさ、ぎ、、っ」
「また来世」
END
「、何してんの潔」
「ん?あー、明日の準備、?」
「、、そっか」
俺の目線の先には、恋人である潔世一がいる。
明日はオフの日だと言うのに潔は明日一人で出かけに行くらしい。
「どこ行くの〜?」
「んー内緒」
最近、潔の様子が変だ。
、、最近というより、あの事件があってから。
――潔は、半年前足を折った。
もちろん、サッカーはできなくなった。選手生命は壊滅的。
サッカー選手としての未来は完全に奪われた。
あの日から、潔は変わった。
あのエゴい目を見ることは無くなったし、なにより心の底から笑っている所を見たことがない。
本人はいつも通りにしてるつもりなんだろうけれど、バレバレ。
今はサッカーは辞めて俺と同棲している。
そして、俺に隠し事をすることも増えた。
「俺は、ついってたらだめ?」
「、何いってんだよ。お前は明日凛と約束あるんだろ?」
「、、、でも」
「もー何だよ笑 別に悪いことしにいくわけじゃないんだから」
またはぐらかされた。
潔はまた、嘘の笑顔を向けてくる。今にも消えてしまいそうな、そんな笑顔。
「じゃ、もう寝るから。おやすみ蜂楽」
「ん、おやすみ潔」
寝る前にキスをしてから、俺はその場で立ち尽くした。
もし、潔がいなくなってしまったら?
ふとそんな考えがよぎった。そんなこと、あるわけがない。あるわけがないのに。
「ん、、」
午前8時10分。どうやら俺はソファで寝落ちしたらしい。
「潔、、?」
机の上には『行ってきます』と一言書かれた紙がおいてあった。
もう行ったのか。
今日は午後から凛ちゃんとの約束があるから、俺は私服に着替えて、軽く朝ごはんを済ませた。
ピロン♪
LINEが来たのは、午前11時。相手は千切んだ。
「なんだろ」
LINE『おい、今潔いるか?』
「?」
LINE『いないよ〜?』
なんだろ潔、千切と遊ぶ約束でもしてたのかな。
LINE『マジか、、。』
LINE『どういうこと?』
LINE『いや今、潔から“今までありがとう”って、、、』
「え、」
今までありがとうって、、。
そんなん。
まるで。
いなくなっちゃうみたいじゃん。
俺は気づいたら家を飛び出していた。
潔がいる可能性がある場所を必死に探した。
「いさぎっ、、、」
なんで、なんで、なんで。
潔、、、。
嘘だよね。きっと冗談だよね?
潔がいなくなるわけ、ないよね、、?
「潔っ、、、!」
「、蜂楽、、、、」
「!」
そこには、ひどくやつれているわけでもなく、至って普通の潔がいた。
俺は一瞬安心した。
大丈夫そうだと。
でも、やっぱり違ったみたいだ。
「今までありがとな」
「え、、、?」
潔は、穏やかに微笑んだ。
今まで一番穏やかな笑顔。
「どうしてっ、、」
「、サッカーができない人生に価値なんて無いよなぁって、、思っちゃったんだよ」
「そんなの、、、っ」
その瞬間、俺は絶望した。
多分俺は、潔を止めることができない。
足が折れて、サッカーができなくて、キツくないわけもなくて。
そんなの俺だって、“生きてる意味無い”って思っちゃうと思うから。
俺たちはどうしようもなく“サッカー”に取り憑かれてるから。
「、、、」
「、じゃあな、蜂楽。」
「、、、、、いさ、ぎ、、っ」
「また来世」
END