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ヒロインは悪女に嵌められ嫌われる

#7


自室でうずくまっていると、ドアを叩く音がした。
...爆豪くん、かな。そうだといいな...
そう期待してドアを開けるとそこにいたのは―――
「よ、麗日」
「麗日くん」
「峰田くん...と、青山、くん...?」
私は思わず後退りした。この2人は、愛眠ちゃんの味方だ。
怖い。何か言われるのが、されるのが。
人が、怖い...
「はっ、ひゅっ、かひゅっ、ぁ、」
「お、おい!大丈夫かよ麗日!」
「...落ち着け」
降ってきたその声に、私は少し顔を上げる。
「ゆっくり吸って、吐け。よし、それでいい。大丈夫だ。大丈夫だから」
「は、ふ、ふぅ...」
正常に戻った私は、座り込んだまま顔を上に向ける。
「それで、ふたりは、どうし、たの?」
「...端的に言うとね、僕らは―――
‘催眠が解けた’」
「催眠が...!?」
「アイツの個性、何かのきっかけですぐに解けるんだとよ。大勢にかけている場合、なおさら」
つまり、2人にはその‘きっかけ’という物があったわけで。
「でよぉ、なんでオイラが催眠を解けたかというとな...ズバリ、エロだ」
「エロぉ!?」
きっかけがエロって、どこまで彼らしいんだろうか。
「最初っからおかしいと思ってたんだよなぁ...麗日、お前に催宇良の姿はどう見えてる?」
「えっと、けっこう美人だよね、愛眠ちゃん」
「そうじゃなくて!スタイルのことだよ!胸とか尻の大きさ!」
「え゙、あ、ぼ、ボンキュッボン...かな...」
何言わせるんや峰田くん...
「ところがよ、それが全然オイラにはそう見えねえんだ!一回オイラが催宇良に飛びついたことあっただろ?」
「ああ〜。あの時はみんな大騒ぎやったな〜」
その時のことを思い出して、少し笑みがこぼれた。
「なかったんだよ、胸が!」
「は、はあ...」
「その時のことを今日急に思い出したんだよ。それで、急に頭の中にオイラの意思が響いたっつーか。『うららかボディの麗日がそんなことするはずない』って」
「うららかボディ...☆」
「クソ玉殺す」
「ヒィ!」
ああ、いいな、このノリ。
なんか、いつものA組って感じだ。
なんだろう...すごく、楽しい。
思わず、私は微笑んだ。


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2024/11/01 19:57

るル留 ID:≫8tLFDz0BK708c
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