俺の幼馴染みが勇者ってマジかよ
「じゃあ、行ってきます」
玄関先で靴の踵を調整して俺は家を出た。既に外には来天が待っている。
「待たせたな。行くか」
「うん。レッツゴー!」
来天は右腕を大きく掲げ、大きく一歩踏み出す。朝っぱらから元気いいよなほんと。こちとら夜更かしして疲れが残ってるっつーのにさ。
「へいへい」
俺もうんとこせと来天に着いていく。
街路樹が左右にあるこの道はいつもの通学路。保育園から一緒のこいつとはもう勝手知ったる道だ。年月が経って道も少しずつ変わっていっている。時代の流れってやつか。俺はチラリと隣を見る。
「今日はぽかぽかウェザーだね~」
来天が伸びをしながらそんなことを言っている。
「んだよ。ぽかぽかウェザーって。快晴って事か?」
「そうだよ~。きんもちいいね~」
「そうだな」
俺は、空を見上げる。一点の曇りもない青空。いい天気に違いねえや。
「あのさあのさゆっきー!」
「あん?」
来天が俺にズズイッと迫ってくる。相変わらず距離感えぐいな。
「今度の休みアミュストラに行こう!」
「アミュストラ? 聞いたことねえな……どっかのアミューズメントパークか?」
俺が尋ねると、来天はブンブンと首を振った。
「んーん。異世界だよ!」
「……は?」
なーにを言っとんだこいつは。
「おいおい来天。俺も確かにファンタジー好きだけどよ。俺は現実の話をだな……」
俺がやれやれと窘めようとすると来天はほっぺを小さくぷくっとさせる。
「ちーがーう! 本当に異世界なの!」
俺は、暫し言葉に詰まる。幼馴染みだから分かるが、こいつは嘘を言ってねえ。おいおいマジか。本当にあるってのか異世界。だとしたら行ってみてーけど……。
「……この近くにファンタジー体験が出来るアミューズメント施設なんてあったか?」
俺がスマホで検索を掛けまくっていると、
「あ~、まだ勘違いしてる! よしっ! じゃあ今度の休みに異世界連れて行くから! 強制だぜ!」
「あ~、へいへい。分かったよ」
どこだ? どこをこいつは異世界なんつってんだ?
まあ、いいか。準備だけはしておこう。
玄関先で靴の踵を調整して俺は家を出た。既に外には来天が待っている。
「待たせたな。行くか」
「うん。レッツゴー!」
来天は右腕を大きく掲げ、大きく一歩踏み出す。朝っぱらから元気いいよなほんと。こちとら夜更かしして疲れが残ってるっつーのにさ。
「へいへい」
俺もうんとこせと来天に着いていく。
街路樹が左右にあるこの道はいつもの通学路。保育園から一緒のこいつとはもう勝手知ったる道だ。年月が経って道も少しずつ変わっていっている。時代の流れってやつか。俺はチラリと隣を見る。
「今日はぽかぽかウェザーだね~」
来天が伸びをしながらそんなことを言っている。
「んだよ。ぽかぽかウェザーって。快晴って事か?」
「そうだよ~。きんもちいいね~」
「そうだな」
俺は、空を見上げる。一点の曇りもない青空。いい天気に違いねえや。
「あのさあのさゆっきー!」
「あん?」
来天が俺にズズイッと迫ってくる。相変わらず距離感えぐいな。
「今度の休みアミュストラに行こう!」
「アミュストラ? 聞いたことねえな……どっかのアミューズメントパークか?」
俺が尋ねると、来天はブンブンと首を振った。
「んーん。異世界だよ!」
「……は?」
なーにを言っとんだこいつは。
「おいおい来天。俺も確かにファンタジー好きだけどよ。俺は現実の話をだな……」
俺がやれやれと窘めようとすると来天はほっぺを小さくぷくっとさせる。
「ちーがーう! 本当に異世界なの!」
俺は、暫し言葉に詰まる。幼馴染みだから分かるが、こいつは嘘を言ってねえ。おいおいマジか。本当にあるってのか異世界。だとしたら行ってみてーけど……。
「……この近くにファンタジー体験が出来るアミューズメント施設なんてあったか?」
俺がスマホで検索を掛けまくっていると、
「あ~、まだ勘違いしてる! よしっ! じゃあ今度の休みに異世界連れて行くから! 強制だぜ!」
「あ~、へいへい。分かったよ」
どこだ? どこをこいつは異世界なんつってんだ?
まあ、いいか。準備だけはしておこう。
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