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あの子は僕だった

#1


サラサラとしたツヤのある黒髪。
くりくりとした潤いある紫色の瞳。
いつもは引っ込み思案だけど、好きな人に思いを伝える時は素直な性格。
全部が僕のタイプだった。大好きになるのは、本当に一瞬だった。
でも、この恋は絶対に報われない。
あなたを見たいのに、見ると心はどん底に落ちてしまうから。
毎晩、僕はあなたの夢を見る。あなたが、僕の頬や口にキスを落としてくれる夢。あなたの事が好きでしたと言ってくれる夢。
夢を見ている時は幸せなのに。目覚めると、あなたは既に誰かのものになっているから。
苦しいよ。
好きだって伝えたいのに。
どうしてこんなに悲しくなれるんだろう。
あなたに恋するだなんて、僕はきっと普通じゃない。
あなたに恋心なんて、抱いてはいけないのに。
どうして、そんなあなたに恋をしてしまったんだろう。
苦しくて、苦しくて、僕はもう狂いそうになるから。
だからさ、来世は君と一緒に居たいんだよ。そう思うと、とっても痛いんだよ。
ねえ、答えて、答えて、答えて、答えて、答えてよ……。
『貴方のことが、ずっと好きでした!』
画面の向こうの、乙女ゲームの主人公。
君に恋をした時点で、僕の初恋は、きっと最初から、終わりだったんだ。

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作者メッセージ

本来は自己投影をするべき存在を好きになった時って、どうしようもないです。私にもそういう経験があるのですが、そういう時って本当に辛い。


読んでくださり誠にありがとうございました。

2024/10/29 23:29

水野志恩 ID:≫7tLEh4qnMjetA
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