おほほですわ
放課後。高飛車瑚はトコトコ学院内の中庭を歩いていた。ピタッと止まり、気品ある佇まいでデコ団扇とデコ扇子をバサッとはためかせる。そして、言った。
「おーーほっほっほ! 何か私に御用かしら?」
「ああ」
車瑚の目の前に黒のジャケットを羽織ったワンが現れた。
「てっきり私を狙う不届きもののお仲間かと思いましたが、違うのでしょうか?」
「いや、合っている」
「おーーほっほっほ! ならばなぜ襲いかかってこないのです?」
「お前の風のバリアが侵攻を著しく阻害しているからだ」
「!?」
車瑚は驚いた様子でデコ団扇を口許に寄せる。
「なぜそれを、か? お前のデータは事前に収集してある。無論最新のもな」
「お、おほほ……。だとしてもですのよ? なぜ、風のバリアを張っているというのを、そこで認識できるのでしょうか?」
「分からないか?」
車瑚は冷や汗をタラリ。ワンが事もなげに言い放つ。
「俺も異能力者だからだ」
「!!」
瞬間。車瑚の目の色が変わり、突風がワンに襲いかかった!
ビュオオオオオオオオオオ!!!!!!
とてつもない強風だ。
「おーーほっほっほ! 先手必勝ですわ~~!」
車瑚は高らかに笑って言いのける。が。
「その程度か?」
その場をピクリとも動かず、悠然と立つワンがそこにいた。
「……!」
車瑚は、目を見開いて絶句していた。
「威力は高いが、範囲が狭すぎる。もう少し、だな」
「なにをっ。ごちゃごちゃとっ、言っているのですわ~~~~~~!」
ワンが、淡々と、能力について解析していくのを聞いてむきー! ってしながらデコ団扇とデコ扇子をはためかせる車瑚。
ビュオオオ!! と突風が右、左と旋回しながらワンに向かう。ワンは、コクリと小さく頷いた。
「そうだ。常に周りを見て、能力を行使する。臨機応変に対応できればもっと向上するだろう」
ワンは、シュン! と風をステップを踏みながら避ける。
「ぜ、全然当たりませんわ~~! こ、こんなことお初ですわ~~~~~~!」
汗ダラダラの車瑚が叫ぶ。
「だろうな」
ワンは、トッ、トッ、と徐々に距離を詰めてくる。
「風を操るのではなく、味方につけろ。このようにな」
ワンの足下が風の渦に包まれる。そして、ギュワッ! と一気に加速した。
「……! させませんわ~~!」
車瑚は風のバリアを最大限に自分の周囲へと高速に回転させた。風で起こす絶対防御である。
「風の鎧……か。悪くない」
ポツリと呟くワン。
「おーほっほっほ! そのまま吹き飛ぶのですわ~~~~~~!」
一直線に向かってくるワンに車瑚は風の鎧を身に纏って対応した。
「おーーほっほっほ! 何か私に御用かしら?」
「ああ」
車瑚の目の前に黒のジャケットを羽織ったワンが現れた。
「てっきり私を狙う不届きもののお仲間かと思いましたが、違うのでしょうか?」
「いや、合っている」
「おーーほっほっほ! ならばなぜ襲いかかってこないのです?」
「お前の風のバリアが侵攻を著しく阻害しているからだ」
「!?」
車瑚は驚いた様子でデコ団扇を口許に寄せる。
「なぜそれを、か? お前のデータは事前に収集してある。無論最新のもな」
「お、おほほ……。だとしてもですのよ? なぜ、風のバリアを張っているというのを、そこで認識できるのでしょうか?」
「分からないか?」
車瑚は冷や汗をタラリ。ワンが事もなげに言い放つ。
「俺も異能力者だからだ」
「!!」
瞬間。車瑚の目の色が変わり、突風がワンに襲いかかった!
ビュオオオオオオオオオオ!!!!!!
とてつもない強風だ。
「おーーほっほっほ! 先手必勝ですわ~~!」
車瑚は高らかに笑って言いのける。が。
「その程度か?」
その場をピクリとも動かず、悠然と立つワンがそこにいた。
「……!」
車瑚は、目を見開いて絶句していた。
「威力は高いが、範囲が狭すぎる。もう少し、だな」
「なにをっ。ごちゃごちゃとっ、言っているのですわ~~~~~~!」
ワンが、淡々と、能力について解析していくのを聞いてむきー! ってしながらデコ団扇とデコ扇子をはためかせる車瑚。
ビュオオオ!! と突風が右、左と旋回しながらワンに向かう。ワンは、コクリと小さく頷いた。
「そうだ。常に周りを見て、能力を行使する。臨機応変に対応できればもっと向上するだろう」
ワンは、シュン! と風をステップを踏みながら避ける。
「ぜ、全然当たりませんわ~~! こ、こんなことお初ですわ~~~~~~!」
汗ダラダラの車瑚が叫ぶ。
「だろうな」
ワンは、トッ、トッ、と徐々に距離を詰めてくる。
「風を操るのではなく、味方につけろ。このようにな」
ワンの足下が風の渦に包まれる。そして、ギュワッ! と一気に加速した。
「……! させませんわ~~!」
車瑚は風のバリアを最大限に自分の周囲へと高速に回転させた。風で起こす絶対防御である。
「風の鎧……か。悪くない」
ポツリと呟くワン。
「おーほっほっほ! そのまま吹き飛ぶのですわ~~~~~~!」
一直線に向かってくるワンに車瑚は風の鎧を身に纏って対応した。
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