文字サイズ変更

隣の席の赤新さん

#4


 授業中の出来事だ。ふと隣の席を見ると赤新さんがせっせっとルーズリーフに何やら書いていた。板書かな? その割にはあんまり黒板見てない気も……。
 赤新さんが何やら書き終わり、ふぃ~~と満足気な息をついている。まだ授業終わってないけど……。板書まだ続いてるし……。
 すると、クルッと赤新さんが僕の方を向いた。そ~~っと僕の方にルーズリーフを差し出してくる。
 な、何だ何だ? 
 僕は困惑しながらも、おずおずとルーズリーフを受け取る。そこにはこう書かれていた。
『後でノート見せてください。よろピクルス。あとお昼のおかず、あげても大丈夫ですか? 隠蔽工作をしようと思う所存なのであります。どうぞ』
 いや、ツッコミどころ多すぎない? 
 ノートを見せる……まあ、これは現在進行形で板書が取れてないからだろうけど。ちなみに今も板書中。
 よろピクルス。……ギャグ? ワーオモシロイナーー。
 お昼のおかず……何かによるよね? ダークマターとかきたら困っちゃうかも。でも、いいな。
 隠蔽工作……。これが一番意味不明。お昼のおかずに関係あるのかな? 
 どうぞ。トランシーバー風に言われても。
 僕はざっと読み、サラサラとペンを走らせる。ピッ、とノールックでルーズリーフを隣の赤新さんへ。
 赤新さんがそれを受け取る気配を感じた後、僕はすぐさまノートにカリカリとメモをしていく。
 アイディアを思いついたらすぐメモを取る癖があるのだ。ところで……。
「…………」
 何やら視線を感じる。隣の赤新さんが僕を見ていた。授業に集中しなさいな。
 ルーズリーフには了承の旨と僕の《とある希望》が書かれていた。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

吉川君の書いた《とある希望》とは? 赤新さんからのこれってもしかしてお昼誘われてる? 次回もよろピクルスです~。

2024/10/30 11:30

トモットモ ID:≫cpxyxaAT694vw
続きを執筆
小説を編集
/ 12

コメント
[0]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL