隣の席の赤新さん
「私は恥を掻きました」
昼休み。英語の授業が終わった直後、赤新さんが開口一番僕にそう告げた。
「へ?」
「ザッツライト……Rじゃん!」
バン! と机にチクショー! の意思を示す赤新さん。結構豪快だ。
「うん。そうだね」
「なにゆえこれほどややこしいのか?」
ぎぎぎと首をこちらに向ける赤新さん。
「いや、まあ、そうだとは思うんだけど……」
僕はそこで急に言葉に詰まる。
「む~」
赤新さんは、若干頬を染めている。
得意気な赤新さんがあまりにも微笑ましく、且つ可愛く見えた、なんて本人の前で言えるわけないじゃないか。恥ずかしすぎる。
僕が書いている小説には主人公がヒロインに対してどう感情を伝えればいいのか悩むシーンがあるけれど、正に今の僕がそれだ。正解が何か分からないからこそいろいろ試してみたいと思っている。
僕は、せっせこと参考書と筆記用具を机の中にしまい、弁当箱の入った風呂敷を取り出す。
「本日は学校内でお召し上がりですか?」
赤新さんはファーストフードの店員さん風に僕に聞いてくる。様になってるなあ。
「あ、はい。そうです。部室で食べようかと」
「かしこまりました」
何が? 僕がポカンとしていると、赤新さんが立ち上がる。
「さあ、行こう。地平線の彼方へ」
いや、どこまで行くつもり? 僕は赤新さんがてっくらてっくら歩いて教室から出ていくのを慌てて追いかけていった。
昼休み。英語の授業が終わった直後、赤新さんが開口一番僕にそう告げた。
「へ?」
「ザッツライト……Rじゃん!」
バン! と机にチクショー! の意思を示す赤新さん。結構豪快だ。
「うん。そうだね」
「なにゆえこれほどややこしいのか?」
ぎぎぎと首をこちらに向ける赤新さん。
「いや、まあ、そうだとは思うんだけど……」
僕はそこで急に言葉に詰まる。
「む~」
赤新さんは、若干頬を染めている。
得意気な赤新さんがあまりにも微笑ましく、且つ可愛く見えた、なんて本人の前で言えるわけないじゃないか。恥ずかしすぎる。
僕が書いている小説には主人公がヒロインに対してどう感情を伝えればいいのか悩むシーンがあるけれど、正に今の僕がそれだ。正解が何か分からないからこそいろいろ試してみたいと思っている。
僕は、せっせこと参考書と筆記用具を机の中にしまい、弁当箱の入った風呂敷を取り出す。
「本日は学校内でお召し上がりですか?」
赤新さんはファーストフードの店員さん風に僕に聞いてくる。様になってるなあ。
「あ、はい。そうです。部室で食べようかと」
「かしこまりました」
何が? 僕がポカンとしていると、赤新さんが立ち上がる。
「さあ、行こう。地平線の彼方へ」
いや、どこまで行くつもり? 僕は赤新さんがてっくらてっくら歩いて教室から出ていくのを慌てて追いかけていった。
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