隣の席の赤新さん
翌日。朝の通学路。僕はテクテクと歩いている。僕の中で行く道をちょっと変えたりもしている。毎回同じ道を行ったり来たりするのは飽きる、という事もあるけれどまた新しい発見とかもあるから面白い。僕の目の前の横断歩道の信号が赤に変わる。
僕はピタリと止まり、信号が変わるのを待つ。
赤と言えば、人は何を思い浮かべるだろうか。
リンゴ? トマト? イチゴ? 色々あるだろう。
僕は専ら赤新さんだ。赤新さんは、2学期からうちの学校に転入してきた黒髪和風美人。男女問わず、注目を集めるほど綺麗で、隣の席の僕はさぞや肩身の狭い思いをするのかと思っていたのだけれど……。
赤新さんは、ちょっと変だった。僕と同じく寝たふりを敢行していたり、お昼休みに1人でいたり、放課後一緒にティータイムしたりと、何だか凄く親近感が湧いて、僕は1人ドキドキしていた。
この感情の正体は全然分からない。だから少しずつでも赤新さんの事をもっと知りたいと思う自分がいる。
シャアアアアア! キィ! と僕の隣に自転車がピタリと止まる。
「およ?」
「ん? ……赤新さん!」
僕が振り向くと、そこには自転車に跨がる赤新さんがいた。
「オハヨーヨー」
「お、おはよう赤新さん」
び、びっくりした……。僕は、すーはーと息を整える。赤新さんはそんな僕をジロジロ見て、何か察したように言った。
「ロングブレスダイエット?」
違います。そんなに息長く吐いてないから。
そうこうしている内に信号が青に変わる。
「あ、信号変わったよ。赤新さん」
「そうだね。……一緒に風を浴びる?」
どゆこと? もしかして……
「え? もしかして自転車乗るってこと?」
「ライドオン・ウインド・トゥギャザー」
ほ、ほんとに? 僕は目を丸くする。まさかの自転車2人乗りイベントが発生した。
僕はピタリと止まり、信号が変わるのを待つ。
赤と言えば、人は何を思い浮かべるだろうか。
リンゴ? トマト? イチゴ? 色々あるだろう。
僕は専ら赤新さんだ。赤新さんは、2学期からうちの学校に転入してきた黒髪和風美人。男女問わず、注目を集めるほど綺麗で、隣の席の僕はさぞや肩身の狭い思いをするのかと思っていたのだけれど……。
赤新さんは、ちょっと変だった。僕と同じく寝たふりを敢行していたり、お昼休みに1人でいたり、放課後一緒にティータイムしたりと、何だか凄く親近感が湧いて、僕は1人ドキドキしていた。
この感情の正体は全然分からない。だから少しずつでも赤新さんの事をもっと知りたいと思う自分がいる。
シャアアアアア! キィ! と僕の隣に自転車がピタリと止まる。
「およ?」
「ん? ……赤新さん!」
僕が振り向くと、そこには自転車に跨がる赤新さんがいた。
「オハヨーヨー」
「お、おはよう赤新さん」
び、びっくりした……。僕は、すーはーと息を整える。赤新さんはそんな僕をジロジロ見て、何か察したように言った。
「ロングブレスダイエット?」
違います。そんなに息長く吐いてないから。
そうこうしている内に信号が青に変わる。
「あ、信号変わったよ。赤新さん」
「そうだね。……一緒に風を浴びる?」
どゆこと? もしかして……
「え? もしかして自転車乗るってこと?」
「ライドオン・ウインド・トゥギャザー」
ほ、ほんとに? 僕は目を丸くする。まさかの自転車2人乗りイベントが発生した。
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