[太字]やべえわからん[/太字]

僕は早速つまづいてしまった。
好感度の上げ方がわからないのだ。
今まで奢るか荷物持ち以外で何かやったことはなかった。

一馬「やばい一体どうすれば…」

その時、誰かが後ろから抱きついてきた。

鈴理「今日もいじめられてんのかー金持ち陰キャーw」

一馬「げっ」

鈴理「げっはないでしょ〜」

抱きついてきた女の子は[漢字]鳴宮鈴理[/漢字][ふりがな]なりみやすずり[/ふりがな]。
小学校から毎日僕をいじり続ける嫌なヤツだ。
他のやつ（優香さんを除く）は極力僕に関わろうとせず、お金目当てか気晴らしでいじめる時だけ使うと言う感じなのに毎日いじり続けるので変なやつでもある。

一馬「あの…それより離れてください……[小文字]当たってます[/小文字]…」

鈴理「あー！照れてるー！」

これだから鈴理は嫌いだ。

鈴理「……………？」

一馬「な、なんですか？顔に何かついてますか？」

鈴理「一馬は何もついてなくても変な顔だから安心してーw」

こいつ…………。

鈴理「じょーだんじょーだん！なんか悩んでる顔してるなーって思って！」

一馬「なんでわかるんすか…」

鈴理「一馬の事ならなんでもお見通しだよーそれより私がお悩み聞いてあげよっか？」

鈴理に聞くのは癪だけど彼女はクラスカーストトップ。
何か秘訣がわかるかもしれない。

[水平線]
放課後、僕たちは小学生の頃よく遊んだ公園のブランコで腰掛けていた。

鈴理「なるほどね〜」

一馬「俺はどうすればいいんだろう…」

鈴理「一馬は内面がどうこう言うけど〜私はまず見た目だと思うなー」

一馬「は、はあ⁉︎見た目が良くなったって印象は変わんないだろ‼︎」

鈴理「いやいや見た目大事よー？見た目が良かったら中身も輝いて見えるもんよ！」

鈴理「（それに、中身はもう十分だと私は思うけどな…）」

一馬「で、でも俺が何したって…」

鈴理はブランコから降りて僕の手を取る。

鈴理「一馬顔のパーツはいいんだからもっと自信持って！あんたは自分の良さを活かせてないだけ！」

一馬「そう…かな…」

鈴理「もーしょうがないなー明日の休日！私が一馬をプロデュースしてあげる！」

こうして僕は自分磨き（外見）を始めることになった…。