あの日以来、優香さんは顔を合わせてくれなくなった。
それもそのはず、休憩時間の一件はあの憎らしき3組女子二人組によって話は盛りに盛られあっという間に拡散。
優香さんは『財布の世話係』とか『説教女』とか酷い言われよう。
それに関して謝ろうとしたが優香さんは僕を見かけると避けるようになった。
まあ僕に関わって酷い目に遭ったのだから当たり前か…。

一馬「………このままでいいのか？」

僕は考えた。
このまま優香さんと関わらなくても「僕と関わった」という最悪のレッテルは剥がれないだろう。
僕はまた一人でいいけど、彼女が一人なのは嫌だ。

一馬「[大文字]僕………いや、[太字]俺が変わらないと[/太字][/大文字]」

僕は今まで2組の財布として扱われたり、軽度ないじめをされていた。
それは、僕のせいでもあるのだ。
財布みたいな扱いになってしまったのはお金持ちだから頼られたのもあるけど
それ以上に[太字]断らなかったから[/太字]。
そして、それだけならいじめもされなかった。
どこかはわからないけど僕にはいじめられる原因となった内面が存在する。
つまりそれらを変えて…僕が普通になれば優香さんに対するみんなの対応も戻るのではないか。

僕は静かに立ち上がる。

今日から[太字]自分磨き[/太字]だ。