緋八マナに愛された歌姫のお話
下咽頭がん末期
「へ?なに、これ、?」
初めは、声がかすれて歌がうまく歌えないことが気になって
ボイストレーナーに相談した。念の為の病院。そこで私は
「あと5年生きれる確率は36%です。もし、手術が成功しても、
海月さんの声はもう二度と出せません」
気が遠くなって、自分を遠くから見つめているような気分になった。
私には、歌うことしか能がないのに。
ぷるるる
マナからの電話。でなくちゃいけない。話さなくちゃ。心配してるのに。
げほっげほっ
体が言うことを聞かない。咳が止まらない。
私、死ぬんだなぁ。マナごめんね、一人にさせちゃって。
そう思った私の意識はそこで途切れた。
「へ?なに、これ、?」
初めは、声がかすれて歌がうまく歌えないことが気になって
ボイストレーナーに相談した。念の為の病院。そこで私は
「あと5年生きれる確率は36%です。もし、手術が成功しても、
海月さんの声はもう二度と出せません」
気が遠くなって、自分を遠くから見つめているような気分になった。
私には、歌うことしか能がないのに。
ぷるるる
マナからの電話。でなくちゃいけない。話さなくちゃ。心配してるのに。
げほっげほっ
体が言うことを聞かない。咳が止まらない。
私、死ぬんだなぁ。マナごめんね、一人にさせちゃって。
そう思った私の意識はそこで途切れた。
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