- 閲覧前にご確認ください -

本作は一部を除きフィクションです。
一部を除き、実在する人物、出来事、組織とは関係ありません。

また、一部微細な暴力表現が含まれている場合があります。
これを苦手とする方は閲覧をお控えいただくことをお勧めします。

文字サイズ変更

世界に溢れる夢

#95

95.“眩惑の魔神”

[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]

その広間の空気は凍りついていた。ノイトからしてみれば、目の前に居る魔神の少女は“眩惑の魔神”でしかなく、外見年齢などは心底どうでも良い。
「ノイトくんは、私を仲間に誘ってくれたの。面白いし優しいしかっこいい。だから、私はこっちに付く。」
リュミエの言葉を聞いてリーリャたちの視線が自身に向くのを感じたノイトだったが、気まずさ故に何も言わなかった。
[大文字][斜体][明朝体]「お姉ちゃん、ふざけないで。...それ、本気で言ってるの?」[/明朝体][/斜体][/大文字]
「本気だけど?ワガママで血の繋がりも絆もない魔神は、妹なんかじゃない。」
[大文字][斜体][明朝体]「なんで?! お姉ちゃんは私を守るのが当たり前でしょ!私が居なくて、お姉ちゃんに生きる意味なんかないでしょ?!」[/明朝体][/斜体][/大文字]
「「あるよ。」」
ノイトとリュミエの声が重なり、静かな広間に響いた。リュミエはノイトの声に背を押されるように一歩前へと出て、ムルシィアに反論する。
「私は、ノイトくんの仲間。ノイトくんは私を必要としてくれているの。だから、生きる意味はある。」
[大文字][斜体][明朝体]「意味わかんない!っていうか、何で私が大嫌いなやつが戻って来てんの?」[/明朝体][/斜体][/大文字]
ノイトは自分の名前を出されて顔を上げ、鼻で笑った。
「さぁ?」
[大文字][斜体][明朝体]「さぁ、じゃない!! 何で...?何で戻ってきたの...?今までそんなことなかったのに...。“嫌い”って言ったら、みんな消えるのに...何で消えないの?」[/明朝体][/斜体][/大文字]
あまりにも自己中心的な発言にその場の全員が少なからず不快感を抱き、リュミエがムルシィアに吐き捨てるように冷たい言葉を吐く。
「分かんないの?それはアンタがおかしいの。今まではその光の壁で見えなくなってただけで、消えるわけじゃない。」
[大文字][斜体][明朝体]「違う!そんなわけない!! 私は合ってる...お前らがおかしいの!」[/明朝体][/斜体][/大文字]
そこでノイトは近くに駆け寄ってきていたリーリャたちに説明を求められる。
「ノイト、どういうこと?仲間に誘った、ってホントなの?」
「え、あぁ...うん。強そうだったし面白かったから。」
「ノイトさん、あの方は魔神ですよね...?実験体にし」
「ダメです。」
[明朝体][太字]「お兄ちゃん、それに[漢字]小夜啼鳥[/漢字][ふりがな]ナイチンゲール[/ふりがな]...!ご無事で何よりです!!」[/太字][/明朝体]
ノイトがリーリャたちと話している間に、ムルシィアが頭を抱えて自身を光の壁で創った球体のバリアの中に閉じ込めていた。
[大文字][斜体][明朝体]「嫌い...大っ嫌い...!目障りだから消えてよ、ねぇ!? 早く!」[/明朝体][/斜体][/大文字]
ノイトはリュミエの方を見た。リュミエは失望と嫌悪を目をしていて、それは当人の幻惑によるものではなかった。
(普通に嫌いなのか...。理由はまぁ、嫌でも理解せざるを得ない状況だね。)
「...リーリャ。撃ち抜いて。」
「え...うん、分かった。」
リーリャは炎で弓矢の形をイメージし、真っ直ぐと光の球体を見つめる。
(眩しい...けど!ノイトに頼まれたことはちゃんとやりきりたい!!)
矢が真っ直ぐとその球体を貫くイメージ。それが明確になった瞬間に、リーリャの手は矢を解き放った。

[中央寄せ][太字]超級魔法:[明朝体][大文字]『[漢字]獄炎弓箭[/漢字][ふりがな]プロクス・ヴェロス[/ふりがな]』[/大文字][/明朝体][/太字][/中央寄せ]

リーリャが放った[漢字]緋[/漢字][ふりがな]あか[/ふりがな]い炎の矢が光の壁を貫通する。光の球体は穴が空いた部分から崩れ、中から炎に貫かれたムルシィアが出てきた。
[大文字][斜体][明朝体]痛いっ!! なんで...なんで[漢字]守ってくれなかった[/漢字][ふりがな]・・・・・・・・・[/ふりがな]の?[/明朝体][/斜体][/大文字]
ノイトはその言葉に何か引っかかるものを感じ、魔法を使った。

[中央寄せ][大文字][斜体][明朝体][太字]〔[漢字]記憶読取[/漢字][ふりがな]サイコメトリー[/ふりがな]〕[/太字][/明朝体][/斜体][/大文字][/中央寄せ]

ノイトの脳内に流れてきた記憶の断片は、幼い頃のムルシィアが家族らしき人物らと幸せそうに笑っているものだった。

 ──ママ、パパ、大好き!ずっとずっと一緒に居てね!ルルナのこと、守ってね!

(あぁ...なるほど。そういうことか...、それなら...。)
ノイトは真っ直ぐと魔神の少女を見つめた。
(...あの子は倒してあげないと。)
「フィルさん、あれはトラウマから目を背けるための壁です。だけど、それが原因で周りのことを考えられなくなっています。何か良い魔法か魔術はありませんか?」
「そうですね...それなら、[漢字]安楽死[/漢字][ふりがな]ユーサネイジア[/ふりがな]でしょうか?」
「いや、それだと骨にされた人たちが報われません。それに、あれは普通に自己中過ぎて流石の僕でもムカつきます。」
「ノイトさんが...ムカつく...?......それじゃあ...これ一択ですね。」

[中央寄せ][太字]上級魔術:[大文字][明朝体]〘ᚺᛖᛚᛚ'ᛋ ᛋᚢᚠᚠᛖᚱᛁᚾᚵ〙[/明朝体][/大文字][/太字][/中央寄せ]

次の瞬間、一瞬の短い断末魔が響くと同時に黒い球体が現れた。ノイトは“記憶の魔神”との戦いから、魔術は魔神にも効くことは知っている。当人...もとい当魔神は、“再生は出来るが痛いものは痛い”と言っていた。復活直後で本調子ではなかったとは言え、ノイトの覚えたての魔術でさえも“記憶の魔神”には効いていたのを、ノイトとリーリャは覚えている。だからこそ、魔術の実力がノイトより遥かに高いフィルマリーの魔術は、魔神にとっては苦痛でしかないだろう。
「...フィルさん。」
「...はい。何でしょう?」
「あれの情状酌量と罪罰の重さが互いに[漢字]二律背反[/漢字][ふりがな]パラドックス[/ふりがな]なんではっきりとは言えませんけど...。お疲れ様です。」
「あ、......はい。」
目の前に居るのは外見年齢10歳程度の少女。過去にメルクが所属する組織の人間に家族を目の前で殺され、魔神にされた被検体。それだけを考えれば他にもやりようはあったのだろうが、ノイトはこれが何の関係もない人間まで骨にしている。その数は10や20ではなかった。この2つを考慮してベストを導き出すのはノイトにも難しい。
[太字][明朝体]「...お兄ちゃん。大丈夫ですか?」[/明朝体][/太字]
「...え?」
[太字][明朝体]「いえ...お兄ちゃんが何だか辛そうなお顔をされていたので...。」[/明朝体][/太字]
ノイトは大丈夫だとルミナスに告げ、自分が来るまでよく耐えたと頭を撫でて褒める。
(知らぬが仏...知らなかったほうが良いことって、本当にあるんだね。)

 ──己の過去と向き合ってこそ、新たな歩みがあるものなのだぞ?

(ここに来てあいつの言葉を思い出すとはね...。尚更残酷だ。...で、そいつの能力が今リュミエの懐の中にあると...?なんだかすごく...複雑だな。)
リュミエはチラリとノイトの方を見て、微笑んだ。
「なるほど、その手があったか...。流石ノイトくん!」
(あ、ヤバい...。)
リュミエはノイトの記憶をキャッチアップで読み取り、ノイトが考えていたことを実行しようとする。
「待って!ルミナの前ではやめて。出来れば、リーリャにも見せたくない。」
「え...ノイトさん、私は?」
ノイトはフィルマリーの言葉をスルーしてリュミエを真っ直ぐと見据える。それを聞いたリュミエは少し考える素振りをして、分かったと答える。
「それなら、先に外に出てもらえば良いよ。ただし、ノイトくんはまだここに残ってて。それで良い?」
「分かった。フィルさん、リーリャとルミナを連れて外で待っていてくれますか?」
「あ...分かりました!お任せください!! ...ノイトさんもお気をつけて。」
ノイトは3人の背中を見送り、しばらく経ってからムルシィアの方を見る。いくらフィルマリーの上級魔術とは言え、魔神の再生力は高い。そのせいでムルシィアは延々と苦しみ続けていた。
「リュミエ、これからどうするの?このままトドメを刺すだけじゃ勿体ない気がするんだけど...何せ一応は魔神だからね。」
「...伸びしろがある、とでも?これに限ってそんなことはないと思うけど......ノイトくんはその可能性も捨てきれないんだね〜、真面目だなぁ。別にそこまで心配し」

[中央寄せ][大文字][明朝体][斜体][太字]〈ズババババンッ〉[/太字][/斜体][/明朝体][/大文字][/中央寄せ]

その時、フィルマリーの上級魔法が破られた。と同時に微細な光の粒子が爆ぜる。その粒子は蛇行した列を成して一瞬のうちにリュミエとノイトの元へと届いた。
[中央寄せ][[漢字][太字]反転[/太字][/漢字][ふりがな]ミラー[/ふりがな]][/中央寄せ]
爆ぜる光はノイトの魔法によって反射されてリュミエとノイトとは逆の方へと飛んでいった。
「ノイトくん、私も一応魔神だから守ってくれなくても...」
「“これからはまた1人の人間として生きれば良い”って言ったでしょ?...まぁ、別に人間じゃなくても面白かったら仲間に誘うだろうし。そうだな〜、スライム娘ちゃんとかが居れば最強キャラに育てて...」
「え、ノイトくんそういう感じなの?」
「いや...まぁ、そういうのもないことはないんだけど...どう?少しくらい怒りは収まったでしょ。」
ノイトは、怒りや憎しみでリュミエの思考レベルが下がらないように誘導していたのだ。
「...そっか。ふふっ...ありがとねっ!せっかく二人っきりで戦えるチャンスなのに、ノイトくんの足を引っ張るわけには行かないもんね!」
[大文字][斜体][明朝体]「憎い...ウザい...そうだ、いらないものは見なければ良いんだ...!!」[/明朝体][/斜体][/大文字]
ムルシィアの目を黒い布が覆う。そして、広間全体に眩い光の壁が無数に現れた。ノイトとリュミエは咄嗟に飛び退き、壁を躱す。
(ん〜、無理やり壁で肉体ごと分断する気かな...?見なけりゃ良いってもんじゃないけど...。)
ノイトは武器で壁を弾き返す。どうやら物理判定があり、こちらからも干渉出来るようだ。ノイトは[漢字]魔霊晶[/漢字][ふりがな]アメジスト[/ふりがな]に魔力を込めながらリュミエに声を掛ける。
「リュミエ、何か良いの持ってない?」
「ん?持ってるよ。ワイヤーで良い?」
リュミエは無数のワイヤーを広間に張り巡らせた。そのワイヤーは細いながらも光の壁を押し返す程には頑丈だった。
(...え?あれ、ワイヤーだよね...どれだけ頑丈なんだ...?)
壁の動きが一瞬怯んだ隙にノイトが魔法を唱える。

[水平線]

[中央寄せ][大文字][明朝体][太字][斜体]〔[漢字]時帝の眼[/漢字][ふりがな]タキサイキア[/ふりがな]〕[/斜体][/太字][/明朝体][/大文字][/中央寄せ]

[水平線]

タキサイキア現象。それは本来、命の危険を感じた際などに脳の情報処理能力が一時的に極限まで高まることによって世界がゆっくりと進むように見える現象のこと。ノイトは魔力で、脳がそれに近い状態にしている。
ノイトの眼には、空間を無尽に動く壁の動きが全てスローモーションに映った。そのまま壁を躱しながらムルシィアへと近づいていき、武器を振るう。少女の見た目をしたその魔神に攻撃が当たろうとした瞬間、ノイトは一瞬で壁に叩きつけられた。
[斜体]「がっ!!」[/斜体]
「ノイトくん!」
しかし、ノイトは壁に叩きつけられた直後でも思考を巡らせる。
[斜体](〔[漢字]時帝の眼[/漢字][ふりがな]タキサイキア[/ふりがな]〕が解除されて...!壁に押し出された!!)[/斜体]
ノイトの視界はぼやけてくる。一時的に眼に神経の感覚を集中させたからだろう。
[斜体]「ノイトくん!私で試してみて!! さっきのやつ!」[/斜体]
リュミエの言葉で思い出し、ノイトは魔法を発動する。
[中央寄せ][[漢字][太字]感覚共有[/太字][/漢字][ふりがな]シェアリング[/ふりがな]][/中央寄せ]
視点がリュミエのものになってものの、動くには充分だった。視界に映った自分が再びムルシィアの方へと走り出し、武器を振るう。
[斜体]「リュミエ!ちょっとだけ、魔力借りるよ!!」[/斜体]

[水平線]
[中央寄せ][大文字][斜体][明朝体][太字]〔[漢字]魔力裂斬[/漢字][ふりがな] マギノ・ガッシュ[/ふりがな]〕[/太字][/明朝体][/斜体][/大文字][/中央寄せ]
[水平線]

ノイトが放った斬撃は、〔[漢字]魔力斬[/漢字][ふりがな]マギノ・スラッシュ[/ふりがな]〕を遥かに凌駕し、ムルシィアを真っ二つにすると同時に遺跡の壁をそのままえぐって斬撃の形を残した。衝撃で目隠しが外れ、涙を浮かべた目が露わになる。
[大文字][斜体][明朝体]「あ......な...んで...?ここに....いる...の?」[/明朝体][/斜体][/大文字]
その視線はどこか遠くに向けられているようだった。しかし、実際にそこに誰かが居るわけではない。
「終末期体験、か...。リュミエ、もう大丈夫。ありがとう。」
「...ふふっ、どういたしまして。...お礼、考えとくねっ!」
「気が早いな...。まぁ良いけど。良識の範囲内で抑えてね〜。」
ムルシィアの頬を伝った涙に何かを感じたノイトは咄嗟に駆け寄って空の瓶に落ちてきた涙を採る。
(魔神...しかも、元々人間だった個体だ。役に立つかも...。)
ムルシィアの肉体は少しずつ崩壊していく。これほど穏やかで残酷な終わりを、ノイトは見たことがない。“終焉の魔神”はノイトの魔法によって動きを止められたときにレイクの攻撃で光の中に消滅、“記憶の魔神”はリーリャの超級魔法によって一瞬で黒焦げだった。それらと比べると、また別の終わり方のように見える。
[大文字][斜体][明朝体]「マ...マ......パパ.........もう、居ない...のに......。」[/明朝体][/斜体][/大文字]
ノイトとリュミエはその言葉に少し驚いた。その事実を受け止められるとは思っていなかったからだ。ノイトは【[漢字]時憶の指針[/漢字][ふりがな]トオクノハリ[/ふりがな]】をマジックバッグにしまって[漢字]回復薬[/漢字][ふりがな]ポーション[/ふりがな]を喉に流し込む。リュミエも警戒を解いてノイトの元へと駆け寄って腕を組んでくる。
「ノイトくん!お疲れ様だねっ!!」
「...うん、お疲れ様。」
2人はムルシィアの最後を見届けて広間を後にする。
[大文字][斜体][明朝体]「もう...会えない......の...に.........。」[/明朝体][/斜体][/大文字]
静かな広間には、ノイトとリュミエの魔法によって付いた斬撃の跡と、そこから差し込む陽の光だけが残っていた。

[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]

「ノイトさん!遅いですよ〜!何やってたんですか〜?」
外に出るとフィルマリーが真っ先に質問してくる。ノイトは苦笑しながらも“眩惑の魔神”がフィルマリーの上級魔術を破って一度覚醒しかけたことを告げた。
[太字][明朝体]「そんなことが...お兄ちゃん、怪我はありませんか?」[/明朝体][/太字]
「うん、大丈夫。ちゃんとあの魔神の最後は見届けたから、心配しなくて良いよ。」
「ノイト、お疲れ様!」
「リーリャもお疲れ様〜!さっきは助かったよ。」
団欒の中で、フィルマリーがふと何かを感じて魔法陣を手の上に展開する。どうやら、手紙のようなものが届いたらしい。
「フィルさん、どうしました?」
「えっと...リオールくんからです。」
フィルマリーが目を動かし、そのメッセージを読み終えると少し残念そうな表情をした。リーリャがどうしたのかを聞くと、フィルマリーは怖ず怖ずと答える。
「研究をリオールくんに任せっきりにしていたら怒られちゃいました〜...。」
「それはまぁ...当たり前ですね。」
「そんな冷たいこと言わないでくださいよぉ〜!ノイトさん慰めてぇ〜!」
「強く生きてください。」
「むぅ...ノイトさんのケチ!おに!別に良いじゃないですか、減るものじゃありませんし!!」
「ハァ...そんなに言うなら、[漢字]絞め上げ[/漢字][ふりがな]ハグ[/ふりがな](※意味深)しましょうか?」
「してくれるんですか?!」
「しませんよ。」
「...っ!!酷いですよ、もぉ!」
「ほら、リオールさん怒ってるんですよね?早く言った方が良いですよ〜。」
ノイトとフィルマリーの弾丸シームレストークが終わり、フィルマリーはまだ何か物足りなさそうにしていたが、[漢字]空間転移[/漢字][ふりがな]テレポート[/ふりがな]の準備をする。
[太字][明朝体]「お兄ちゃんとフィルマリーさんの会話はすごいですね。流れるように進んで全然途切れていませんでした!」[/明朝体][/太字]
「そうだね。ノイトとあそこまで出来るのはフィルマリーさんかメルクくらいだから。あれは、私にも出来ないよ...。」
フィルマリーは両手を広げてノイトの前に立った。
「またしばらくの間はお別れですから、ぎゅーしてください。」
「またそれですか...?ハァ...終わったらすぐに行ってくださいよ?」
フィルマリーはノイトの方に自信の顎を乗せてノイトの鼓動を聴く。
「...えへへ......無関心ではないようで良かったです!」
「...っ?!」
「それではまたいつか!」
[中央寄せ][漢字][太字]空間転移[/太字][/漢字][ふりがな]テレポート[/ふりがな][/中央寄せ]
フィルマリーは蒼く光った魔法陣に消えて帰っていった。ノイトは珍しく頬が僅かに赤くなっている。
「ん...ちょっと、ノイト...?」
「...リーリャ、どうしたの?」
「“どうしたの”じゃないよ...。」
リーリャはノイトに近づいて小声で話しかけてきた。
「私には、ドキドキしてくれないの...?」
ノイトはなぜ自分が普段よりも落ち着かない理由を考える。そして、導き出した今までとの違い。ノイトは振り返る。
「リュミエ...戻して。」
「あ、バレちゃった?ノイトくんは普段から他を翻弄するタイプだろうから、逆に翻弄されるところが見たくなっちゃって〜、ごめ〜んねっ!」
リュミエがこっそりとノイトに幻惑を施していたことに気がついていた人は他には居ない。ノイト自身でさえも気がつくのに時間がかかった。これを仲間に誘ったことに不思議な感覚を覚えつつも、ノイト、リーリャ、ルミナス、そしてリュミエの4人で先へ進むことになるのだ。
[太字][明朝体]「...リュミエ、さん...これからよろしくお願いしますね。」[/明朝体][/太字]
「...うん、よろしくね。よし、ノイト!それじゃあ行こう〜!」
リュミエの元気な声を皮切りに、4人は次の街へと歩きだした。


作者メッセージ

 作者の御鏡 梟(みかがみ きょう)です。
今回は“眩惑の魔神”ムルシィアとの決着を描きました。次回もお楽しみに!!
本作を読んでの感想の他、キャラクターや世界観についての質問も受け付けています。
本作品を読んでいただき、ありがとうございました!!

[追記]
ハイヴに続きフィルマリーが一行から外れたのは作者のテコ入れです。ハーレム要素を少しでも減らしたい気持ちを尊重して、リュミエとバトンタッチしてもらいました。

2026/01/18 23:48

御鏡 梟 ID:≫ m9kR/WFBrng.A
続きを執筆
小説を編集

パスワードをおぼえている場合はご自分で小説を削除してください。(削除方法
自分で削除するのは面倒くさい、忍びない、自分の責任にしたくない、などの理由で削除を依頼するのは絶対におやめください。

→本当に小説のパスワードを忘れてしまった
▼小説の削除を依頼する

小説削除依頼フォーム

お名前 ※必須
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
削除の理由 ※必須

なぜこの小説の削除を依頼したいですか

ご自分で投稿した小説ですか? ※必須

この小説は、あなたが投稿した小説で間違いありませんか?

削除後に復旧はできません※必須

削除したあとに復旧はできません。クレームも受け付けません。

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL
/ 96

コメント
[6]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL