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本作は一部を除きフィクションです。
一部を除き、実在する人物、出来事、組織とは関係ありません。

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世界に溢れる夢

#8

8.迷宮都市(1)

[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
 2人が次の街、迷宮都市·モスクルに着いたときには、もう日が昇り始めていた。
「朝になっちゃった…。全然寝てない…。」
「ん…。ノイト、おはよ〜」
「おはよう。」
(人の背中で一睡してるよこの子…。)
ノイトはマジックバッグから精神用[漢字]回復薬[/漢字][ふりがな]ポーション[/ふりがな]を飲んでまた歩き始める。もうすでに革の手袋を手をはめている。
「ここは何ていう街なの?一見、迷路に見えるけど…?」
「ここは迷宮都市·モスクル。この辺りは昔、魔物がよく出るところだったから、都市の周りに巨大な迷路を作ったらしいよ。都市の中枢部はこの迷宮の中心にあるらしいから、今日はそこに向かおう。」
「分かった。もう自分で歩くよ。」
2人が迷宮に入ってしばらくすると、魔物が湧いてきた。蛇やトカゲ、コウモリの魔物だ。
[中央寄せ][[漢字][太字]灯火[/太字][/漢字][ふりがな]トーチ[/ふりがな]][/中央寄せ]
魔物たちが逃げていく。
(それにしても広いな…。この迷宮…。大した魔物は出ないだろうけど、夜には都市に着いていたい。)
[中央寄せ][[漢字][太字]地図[/太字][/漢字][ふりがな]マップ[/ふりがな]][/中央寄せ]
ノイトが魔法を唱えるとノイトの魔力が迷宮全体に広がって、戻ってきた。すると、ノイトの進行方向左前に魔力で出来た立体の地図が現れた。
「この地図があれば今日中に迷路を抜けられるはずだよ。ついてきて。」
出てきた魔物を倒しながら迷宮を進むうちに昼になった。
「ノイト〜、お腹空いた〜。」
「マジックバッグにくるみパン入ってるよ。」
「ホント!?いただきま〜す!」
(少しここで休むか…。まだ都市の中心まで結構あるな…。)
ノイトは空を見上げる。
(そういえば…この迷宮って飛行魔法使えるのか?)
[中央寄せ][[漢字][太字]飛翔[/太字][/漢字][ふりがな]フライト[/ふりがな]][/中央寄せ]
〈[大文字][斜体]ガンッ[/斜体][/大文字]〉
「[大文字][斜体]いでっ!![/斜体][/大文字]」
ノイトは見えない透明な天井にぶつかって落下した。
「ノイト、大丈夫!?」
「うん、大丈夫。ケガしてないし。」
リーリャはもうくるみパンを食べ終えていた。ノイトはそれを見てマジックバッグに入っていたアメ玉を1つ口に入れ、リーリャに行こうかと言ってまた迷宮を進み始める。
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
[中央寄せ]エリア〚迷宮都市·モスクル〛[/中央寄せ]
「やっと着いた…!」
「歩くの疲れた〜。」
2人が都市の中枢部に着いたのは夕方だった。ノイトは近くにいた衛兵に声をかけられる。
「君たち、ここまで自力で来れたのか?」
「はい。」
「さっきの魔力の反応は…君の魔法だね。」
「そうですけど…?」
「あそこまで膨大な魔力を持った人間はこの都市に居ない。どうかな、この都市の[漢字]長[/漢字][ふりがな]リーダー[/ふりがな]にお会いしてみないか?」
ノイトは少し考えるような仕草をしたが、分かりましたと返事をする。
衛兵に連れられて、2人は大きな建物の中に通された。背もたれの高い椅子には人が良さそうな、されど何処か威厳が感じられる老人が座っていた。
「はじめまして。私はこの都市の[漢字]長[/漢字][ふりがな]リーダー[/ふりがな]、ゴルダ·モストーンだ。」
多分名前を覚えることはないだろう。そう思いながらノイトは名乗った。
「僕はノイト·ソルフォトスです。都市ノルストラの郊外、ミストルの町で時計塔の管理をしていました。」
「…その魔力量…。この都市では貴重な人材だ…。この都市で働く気はないか?」
「お断りします。」
誘いを断るノイトを見て、ゴルダはため息をついた。
「そうか…残念だな。それじゃあ君の願いを聞こう。」
「…見返りとか無いですよね?」
「無い。」
「そうですか。なら良かったです。一晩この都市に泊めていただきたい。」
ぽかんとして固まったゴルダは、それだけかと驚きながらもノイトの願いに応えるのだった。
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
宿屋の部屋に入ったあとシャワーを急いで浴びてノイトはすぐに寝た。リーリャはその後にマジックバッグの中を整理したあとに、寝ているノイトにおやすみと声をかけて目を閉じる。
 都市の中の人間が大方寝静まったあと、この迷宮都市の中枢部に魔獣を連れ込んだ人間たちがいることはまだ誰も知らない。
(ん…。なかなか寝付けない…。)
リーリャが部屋の窓から外を見ると、何か大きなものが見えた。
(あれは…魔獣!?どうしよう!?ノイトくん…は気持ちよさそうに寝てるし、起こしたくない!この街にピアノがあれば良いんだけど…。)
リーリャは1人で宿屋を飛び出した。


作者メッセージ

 作者の御鏡 梟(みかがみ きょう)です。
今回、ノイトとリーリャは迷宮都市に訪れました。次回はリーリャが大活躍!?次回もお楽しみに!
本作を読んでの感想の他、キャラクターや世界観などについての質問も受付けています。本作品を読んでいただき、ありがとうございました!!

2025/02/24 11:24

御鏡 梟 ID:≫ 69PKjehF3pDZQ
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