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本作は一部を除きフィクションです。
一部を除き、実在する人物、出来事、組織とは関係ありません。

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世界に溢れる夢

#17

17.止められた時の中で(3)

(ノイト...!!今行くからね!!)
暗い階段と通路を抜け、明るい部屋に出た。
「ノイト!!」
リーリャの声が聞こえ、戦っていたエスミルト騎士団のメンバーとイグは微笑んだ。ロズウェルが剣を構えたままリーリャの元へと跳び下がってきた。
「リーリャ、よく間に合ってくれた。ギリギリセーフだ。俺たちが道をこじ開けるから、リーリャはノイトのところへ。」
「はい!!」
会話を聞いていたイグも剣を構え、ロズウェルと共に道を作る。
[中央寄せ][[漢字][太字]剣裂[/太字][/漢字][ふりがな]ラセレイト[/ふりがな]]!![/中央寄せ]


[中央寄せ]居合[[明朝体][漢字][太字]愛喰[/太字][/漢字][ふりがな]まなぐい[/ふりがな][/明朝体]]!![/中央寄せ]

リーリャの前に居た、魔神の魔力で出来た魔物たちはロズウェルとイグの剣術で一掃された。その瞬間にリーリャはノイトの元へと駆け出した。
「...ご老人、まだまだ現役じゃないですか。見事な居合術ですよ。」
「歳には勝てなんだ...あの2人の行く末は未来ある若者に託すことにしよう。」
再び現れた魔物たちに向かって2人は剣と刀で無双していく。他のエスミルト騎士団のメンバーたちも魔物への攻撃を再開し、魔神のことはノイトとリーリャに任せた。

[中央寄せ][小文字][太字]ノイトの放った技〔[漢字]時夢姫[/漢字][ふりがな]シンデレラ[/ふりがな]〕の効果終了まで:残り[下線]3[/下線]分[/太字][/小文字][/中央寄せ]

【[漢字]時憶の指針[/漢字][ふりがな]トオクノハリ[/ふりがな]】に映し出された時計の文字盤はまもなく1周する。そして、その瞬間こそが魔神とノイトの止まった時間が再び動き始める瞬間であり、同時にこのノルティーク大陸が崩壊する危険にさらされる瞬間である。
リーリャは止まったノイトを見てノイトに話しかけた。
「ノイト。ノイトの大切なものを持ってきたから、ここに置いておくね。」
リーリャはすぐに魔神とノイトから離れて、いつの間にか[漢字]幻想の首飾り[/漢字][ふりがな]ファンタジア・ペンダント[/ふりがな]で具現化されていた黒いピアノへと向かう。椅子に座って鍵盤に指を添え、そっと演奏を始める。
[水平線]
[中央寄せ][大文字][太字][斜体]バリンッ[/斜体][/太字][/大文字][/中央寄せ]
[水平線]
時間切れだ。だが、ノイトの魔法が解け、再び魔神の魔力がノルティーク大陸全土を覆おうとしたそのときだった。


[中央寄せ]『超級魔法:[漢字][太字]幻想奏楽[/太字][/漢字][ふりがな]パフォーマンス[/ふりがな]』[/中央寄せ]

ピアノから虹色の魔力を帯びた黒い五線譜が広がり、魔神の魔力を抑え込んだ。魔神の魔力で出来た魔物たちはその五線譜に触れた瞬間に崩れて消滅する。五線譜は次々と出てきて、部屋の中の魔物たちも倒していく。
[大文字][太字][明朝体]貴様...[/明朝体][/太字][/大文字]
魔神が魔力を圧縮してリーリャに向けて放とうとする。が、ノイトがそれを弾く。
[中央寄せ][大文字][太字][斜体]〔[漢字]魔力反射[/漢字][ふりがな]マギノ・リフレクト[/ふりがな]〕[/斜体][/太字][/大文字][/中央寄せ]
魔神が放った攻撃は魔神に命中した。ノイトは魔力を消耗して軽い息切れを起こしていたが、魔神に攻撃が命中したのを見てニヤリと笑う。
「[漢字]反射[/漢字][ふりがな]リフレクト[/ふりがな]受けて[漢字]内省[/漢字][ふりがな]リフレクト[/ふりがな]してみると良いよ。」
[大文字][太字][水平線][明朝体]「何だと貴様...!!」[/明朝体][/太字][/大文字]
「まぁそう怒んないでよ、ムカついてるのはこっちだから。」
ノイトの後ろではエスミルト騎士団とイグがリーリャを守るように構えている。どうやらリーリャが演奏しているのは「月光」※のようだ。
そこで魔神が嗤った。
[太字][大文字][明朝体]「ふん...くだらんな。所詮は人間。魔力、体力、精神力。そのすべてにおいて私には到底及ばん。それに、この程度の祠なぞ今すぐにでも吹き飛ばしてやろうではないか?」[/明朝体][/大文字][/太字]
魔神が構えるとリーリャの魔法の五線譜が一斉に魔神へと飛んでいき、動きを封じようとする。
[太字][大文字][明朝体]「ええい...鬱陶しい!!」[/明朝体][/大文字][/太字]
魔神は五線譜を裏拳で砕き割った。しかしリーリャが演奏を続けている限り、五線譜は増え続ける。ノイト、ロズウェル、ベルリス、イグの4人は魔神の四方うぃ囲んで攻撃を仕掛ける。

[太字][大文字][斜体]〔[漢字]魔力打撃[/漢字][ふりがな]マギノ・スパンク[/ふりがな]〕[/斜体][/大文字][/太字][右寄せ][[漢字][太字]剣裂[/太字][/漢字][ふりがな]ラセレイト[/ふりがな]][/右寄せ]
[[漢字][太字]不死鳥[/太字][/漢字][ふりがな]フェニックス[/ふりがな]][右寄せ]居合[[明朝体][漢字][太字]愛喰[/太字][/漢字][ふりがな]まなぐい[/ふりがな][/明朝体]][/右寄せ]

魔神は四方から重い攻撃を受けて一瞬ひるんだが、
[大文字][太字][明朝体]「甘い!!そんなものでは効かないぞ!!」[/明朝体][/太字][/大文字]
と叫ぶ。ノイトは足元に懐かしの[漢字]時計塔[/漢字][ふりがな]ばしょ[/ふりがな]の小箱が置かれているのに気づき、それを拾い上げる。
魔神がリーリャのピアノの音をかき消さんばかりに大声を出したそのとき、ノイトはその小箱を開いた。

[水平線]


※ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2 (、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)のこと。

作者メッセージ

 作者の御鏡 梟(みかがみ きょう)です。
今回は再び時間が動き出して魔神との本格的な戦闘が始まりましたね。
魔神・マズロイドはまだどこか余裕がありそうですが...?次回もお楽しみに!
本作を読んでの感想の他、キャラクターや世界観などについての質問·考察も受付けています。本作品を読んでいただき、ありがとうございました!!

[追記]
ちなみにしれっと登場しているイグの「居合[愛喰(まなぐい)]」ですが、
普通にめちゃくちゃ強いです。魔神には及ばないものの、
伝説のドラゴンかなんかにも致命傷をあたえられるくらいの威力はあります。

(いつかイグの過去編でも書いてみようかな...と思う作者でした。)

2025/11/04 21:10

御鏡 梟 ID:≫ m9kR/WFBrng.A
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