―私の名前は●●・キーリス。家族からは○○って呼ばれてる。
早速だが、一つ、言わせてくれ。







[太字]転生って本当にあるものだったんだな。[/太字]







さて、何故、これを言っているのか、私の前世の経緯も踏まえて説明していこうと思う。

私の前世は普通の一般人で常識人（自称）であった。
会社に通勤し、給料をもらい、ご飯を食べて、趣味をやったり、マンガやアニメを見たり、そして寝て、ありきたりな生活をしていた。
マンガに関しては、たくさん読み漁った。
奇妙な冒険、巨人、鬼、アイドルや学園…とにかく見まくった。
が、私のありきたりな人生は突然途切れた。

転んでしまったのだ。普通に。

私の記憶は書類を持って階段を降りている最中に足を滑らせたところで途切れており、次ある記憶はこの現在、赤ちゃんとして生まれてきたところから再び始まる。

そういうわけで、幼児としてなぜかもう一度人生やり直すことになり、絶賛幼児ライフを堪能しているのです。
いやあ、ホントに驚いたよ。
だって転んで、次に目が覚めたら赤ちゃんになっていたってさ…普通無いっしょ。
まあ、少しそのことに思い当たりがあるから（伏せておきます）俗に言う転生なんだろうけど…














にしてもここどこなんだろう？
目が覚めた時、まず最初に目に映ったのは今世？のお母さんとお父さん。二人は見たり聞いた感じだと、外国人みたいだったので日本でない可能性は高い。
(自分の名前からも想像してね)
さらに、私の知っている日本語ではない言語で話していた。
…自分の脳内で勝手に翻訳されているから大丈夫なんだけど。
だが、問題はそこではなく、[太字]場所[/太字]なのである。
私は現在、[太字]地下街[/太字]という、太陽の光すら拝めない、スラム街にいることだけは教えられた。

…いや、随分と酷い転生だな、神よ。なぜ、私は、前世よりもひどい目にあわないといけないのだ。前世は三食と間食があったというのに、今世ではかたパンがあるかないかだぞ。

しかし、地下街なら外…地上の世界もあるわけで、どういう地名の下で生活しているのだろう、とそれとなくお母さんとお父さんに聞いてみたが、答えてくれなかった。

まるで、存在を知ることすら怖がっているみたいに。
それに、家とその周辺にしか出してもらえない。

まあ、その二人の意味不明な行動には理解できなかったが、その点を除けば、二人はすごく優しいのでよしとする。地下街にいるのが嘘のように優しいから。




























そんなこんなで、良くも悪くも、この地下街にいる生活に満喫していた。




















…が、[太字]彼[/太字]との出会いで大きく変わることになる。