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死にたがりな君と血濡れたナイフ

#2


「………え?」
想像と現実の襲撃者の姿のあまりにもかけ離れた違いに思わず間抜けな声が出る。すると少女がチッと小さく舌打ちをした後
「おいオッサン。テメェの知ってる[下線]例の事件[/下線]の情報全部吐きな。嘘ついたら分かってるよな?」
すんげぇ脅しかけてきたんですけど。
ってか俺まだ27だよ?誰がオッサンだよ!?
こぉんのガキァ………
今の状況よりもオッサンと呼ばれたことにキレた翔太を再び恐怖の底に突き落としたのは、彼女が次に発した言葉と行動だった。
「何黙ってんだよ。あ?てめぇもしかして人に言えないような酷ェ殺し方したのかよ?」
口に咥えていたナイフを手に取り、翔太の首筋に当てる。ツ、と生温かい物が流れ、ナイフと床を鮮血に染めていく。
例の事件?殺し?何の事だ…。訳の分からない少女に訳の分からないことを言われ、はてなまみれの翔太の頭。恐怖と疑問などが入り交じり、言葉に出来ないような様々な感情が渦巻く中、翔太の心に一つだけ言葉にできる明確な気持ちがあった。
『興奮』
そう、考えてみろ。自分は今死のうとしてたんだぞ。独りで。誰にも気付かれず。ひっそりと。オーバードーズをして独りで死ぬよりも誰かに見られながら死んだ方が良いんじゃないか?
端から見たらただの頭のおかしい奴に見えるだろう。だけど今の俺の脳はアドレナリンとこの状況で馬鹿になっていた。
「最後はJKに殺されるのか。オーバードーズよりずっと良いな。」
俺が放った言葉を聞いた彼女の表情は一瞬にして驚きに包まれた。
「……は?」

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

更新遅くてすいません💦
もう少しで悪女の閲覧数が100になるのがとても嬉しいです!!

2024/10/28 22:45

なつめ ID:≫9tvY7vP3G1jVg
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