晴れでも雨でもない
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
今は夜。雨宮もぐっすり寝ている。僕だけ起きてる。
今思うと、雨宮があの日入院してきてからかなり経っていた。僕にとっては、一瞬だった。なんでこんな事考えているかって?明日、雨宮は退院するらしい…
雨宮が退院したら、またあの生活に逆戻りだ。そんなの死んでもごめんだ。だけど、それ以外にも問題がある。本当に親からのお金が少なすぎる。これじゃ、入院出来ない。別に入院しなくても良い病気ではある。けれど、親が居ないという訳で、退院後に住むところも無ければ、お金もないといった状況だ。てか、僕が一人暮らしできると、到底思えない。
はぁ…もう人生詰みだな。
雨宮は見舞いに来るなどと言っていたが…お金も無いしなぁ…
[中央寄せ]「もぉ、どうしよ…(ポロ」[/中央寄せ]
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
いっその事、[太字]タヒんでしまおうか?[/太字]
はぁ〜……………もう、いっか!
なんかもう、吹っ切れたわ(笑
もうこのまま窓から飛び降りてタヒのう!決まり!まぁ、最期くらい手袋取るかぁ…(ヌギ と思ったが、窓に手もかけなければいけない事に気付き、利き手だけ付けておく事にした。
はぁ…最期までこの病気に付きまとわれるのか。
最後に、雨宮になんか言っとくか、。こんな時にも雨宮は満足気に寝ている。羨ましい奴だ。んー…(悩
[明朝体]チュッ[/明朝体]
病室に唇を重ねた音が響いた。雨宮は起きていない。
ファーストだったら悪いな。
さ、降りるか。
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
[明朝体]ガチャ(窓開[/明朝体]
冷たい風が僕の肌を撫でる。ここは4階だ。確実かは分からないが、生死を彷徨う事だろう。ああ、この人生、悪く無かったと言えば嘘になる。それでも、、、
またな雨宮、どこかで
[明朝体]ビュッ[/明朝体]
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
[中央寄せ]「晴人、どうして?」[/中央寄せ]
僕は失敗した。窓の外に体を出し、窓のフチから手を離そうとした時だった。その時、雨宮が止めてきた。何だ、雨宮起きたのかと思いながら引き上げられた。
そして今に至る。今僕は雨宮と面と向かっている。腕を掴まれている為、無闇に逃げることは不可能、か。
[中央寄せ]「晴人、なんで?」[/中央寄せ]
なんでと言われましてもね〜。上手い事かわすか。
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
テキトーな事を言って何とかした。雨宮も流石にバカではないので、疑いの目はあったが、途中、眠気に負けてしまい、寝てしまった。僕は手袋をつけて雨宮をベットに運んだ。意外と、体付きがよかった(笑)
それはさておき、今は気になるものがある。僕の手には飲み込めるほどの宝石がある。雨宮が僕を引き上げる時、まぁ一般ピーポーなので雨宮は泣いていた。その時、丁度利き手ではない方に雨宮の涙が落ちてきた。その時に宝石ができた。水は宝石にできないはずだが、涙は出来るのかと感心した。
これをどうするかは先ほど言ったとおり。飲み込む。なんとなく、綺麗だった、今まで生きてきた中で一番綺麗な気がする。そんなことを考えながら、宝石に口を運ぶ。あー…
[明朝体]ゴク[/明朝体]
んー、なんか眠くなってきたな…
宝石を食べるのは初めてだ。僕タヒぬか?それとも単なるたんに眠いだけか?分からないが、、、
僕はそのまま目を閉じた。
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
[明朝体]パチ[/明朝体]
朝日が眩しくて、目を覚ました。まだ寝たいと思い、頭まで布団を被る。ゲッ、僕は生きたのか。てか、結局両手ともに手袋取って、寝てたな。
は?
[明朝体]バッ[/明朝体]
一気に目が覚めた。僕は今、素手で布団を触った。なのに宝石にならなかった。昔触った時は宝石になったのに…どういう事だ?頭が追いつかない。
[明朝体]ガサゴソ[/明朝体]
雨宮が起きたみたいだ。 雨宮を見る。
[中央寄せ]「雨宮、俺……(震」[/中央寄せ]
雨宮は、僕が素手で布団を触っているところを見て、目を見開いた。起きたての頭で状況を察したらしい。
[明朝体]ギュッ[/明朝体]
雨宮が優しく抱きしめてきた。今までになく温かい。
[中央寄せ]「雨宮、僕もう自由?(ポロ」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「ああ、自由だ」[/中央寄せ]
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
僕はその後、精密検査を受けて完治した事が分かった。理由は不明だが、そんな事どうでも良い。僕の世界は広がった。また生きてみようと思えた。雨宮の反応はと言うと僕以上に嬉しそうだ(笑)
僕は施設に入るらしい。病院側のすすめで良いところを教えてもらった。そこで何とか生きていこう。
そんな事を考えていたら、もう雨宮の退院時間だ。
[中央寄せ]「雨宮、もう当分会えないね」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「…(黙」[/中央寄せ]
雨宮は何か考えているような様子だ。なんだ?
[中央寄せ]「晴人、1つ良い?」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「コク(頷」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「晴人、こんな事言われたら迷惑かもしれないけど…」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「いいから、言え」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「晴人、好きだ。恋愛的な意味で
だから、さ、
晴人が施設を出たら絶対に迎えに行く
それまで待っててくれないか?」[/中央寄せ]
僕の予想もしてなかった言葉が出てきた。僕は迷う事なくすぐに答えた。
[中央寄せ]「ありがとう(ニコ
よろしくね(ニコ」[/中央寄せ]
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
[中央寄せ]晴れでも雨でもない[/中央寄せ]
[中央寄せ]✔︎完結[/中央寄せ]
今は夜。雨宮もぐっすり寝ている。僕だけ起きてる。
今思うと、雨宮があの日入院してきてからかなり経っていた。僕にとっては、一瞬だった。なんでこんな事考えているかって?明日、雨宮は退院するらしい…
雨宮が退院したら、またあの生活に逆戻りだ。そんなの死んでもごめんだ。だけど、それ以外にも問題がある。本当に親からのお金が少なすぎる。これじゃ、入院出来ない。別に入院しなくても良い病気ではある。けれど、親が居ないという訳で、退院後に住むところも無ければ、お金もないといった状況だ。てか、僕が一人暮らしできると、到底思えない。
はぁ…もう人生詰みだな。
雨宮は見舞いに来るなどと言っていたが…お金も無いしなぁ…
[中央寄せ]「もぉ、どうしよ…(ポロ」[/中央寄せ]
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
いっその事、[太字]タヒんでしまおうか?[/太字]
はぁ〜……………もう、いっか!
なんかもう、吹っ切れたわ(笑
もうこのまま窓から飛び降りてタヒのう!決まり!まぁ、最期くらい手袋取るかぁ…(ヌギ と思ったが、窓に手もかけなければいけない事に気付き、利き手だけ付けておく事にした。
はぁ…最期までこの病気に付きまとわれるのか。
最後に、雨宮になんか言っとくか、。こんな時にも雨宮は満足気に寝ている。羨ましい奴だ。んー…(悩
[明朝体]チュッ[/明朝体]
病室に唇を重ねた音が響いた。雨宮は起きていない。
ファーストだったら悪いな。
さ、降りるか。
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
[明朝体]ガチャ(窓開[/明朝体]
冷たい風が僕の肌を撫でる。ここは4階だ。確実かは分からないが、生死を彷徨う事だろう。ああ、この人生、悪く無かったと言えば嘘になる。それでも、、、
またな雨宮、どこかで
[明朝体]ビュッ[/明朝体]
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
[中央寄せ]「晴人、どうして?」[/中央寄せ]
僕は失敗した。窓の外に体を出し、窓のフチから手を離そうとした時だった。その時、雨宮が止めてきた。何だ、雨宮起きたのかと思いながら引き上げられた。
そして今に至る。今僕は雨宮と面と向かっている。腕を掴まれている為、無闇に逃げることは不可能、か。
[中央寄せ]「晴人、なんで?」[/中央寄せ]
なんでと言われましてもね〜。上手い事かわすか。
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
テキトーな事を言って何とかした。雨宮も流石にバカではないので、疑いの目はあったが、途中、眠気に負けてしまい、寝てしまった。僕は手袋をつけて雨宮をベットに運んだ。意外と、体付きがよかった(笑)
それはさておき、今は気になるものがある。僕の手には飲み込めるほどの宝石がある。雨宮が僕を引き上げる時、まぁ一般ピーポーなので雨宮は泣いていた。その時、丁度利き手ではない方に雨宮の涙が落ちてきた。その時に宝石ができた。水は宝石にできないはずだが、涙は出来るのかと感心した。
これをどうするかは先ほど言ったとおり。飲み込む。なんとなく、綺麗だった、今まで生きてきた中で一番綺麗な気がする。そんなことを考えながら、宝石に口を運ぶ。あー…
[明朝体]ゴク[/明朝体]
んー、なんか眠くなってきたな…
宝石を食べるのは初めてだ。僕タヒぬか?それとも単なるたんに眠いだけか?分からないが、、、
僕はそのまま目を閉じた。
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
[明朝体]パチ[/明朝体]
朝日が眩しくて、目を覚ました。まだ寝たいと思い、頭まで布団を被る。ゲッ、僕は生きたのか。てか、結局両手ともに手袋取って、寝てたな。
は?
[明朝体]バッ[/明朝体]
一気に目が覚めた。僕は今、素手で布団を触った。なのに宝石にならなかった。昔触った時は宝石になったのに…どういう事だ?頭が追いつかない。
[明朝体]ガサゴソ[/明朝体]
雨宮が起きたみたいだ。 雨宮を見る。
[中央寄せ]「雨宮、俺……(震」[/中央寄せ]
雨宮は、僕が素手で布団を触っているところを見て、目を見開いた。起きたての頭で状況を察したらしい。
[明朝体]ギュッ[/明朝体]
雨宮が優しく抱きしめてきた。今までになく温かい。
[中央寄せ]「雨宮、僕もう自由?(ポロ」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「ああ、自由だ」[/中央寄せ]
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
僕はその後、精密検査を受けて完治した事が分かった。理由は不明だが、そんな事どうでも良い。僕の世界は広がった。また生きてみようと思えた。雨宮の反応はと言うと僕以上に嬉しそうだ(笑)
僕は施設に入るらしい。病院側のすすめで良いところを教えてもらった。そこで何とか生きていこう。
そんな事を考えていたら、もう雨宮の退院時間だ。
[中央寄せ]「雨宮、もう当分会えないね」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「…(黙」[/中央寄せ]
雨宮は何か考えているような様子だ。なんだ?
[中央寄せ]「晴人、1つ良い?」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「コク(頷」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「晴人、こんな事言われたら迷惑かもしれないけど…」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「いいから、言え」[/中央寄せ]
[中央寄せ]「晴人、好きだ。恋愛的な意味で
だから、さ、
晴人が施設を出たら絶対に迎えに行く
それまで待っててくれないか?」[/中央寄せ]
僕の予想もしてなかった言葉が出てきた。僕は迷う事なくすぐに答えた。
[中央寄せ]「ありがとう(ニコ
よろしくね(ニコ」[/中央寄せ]
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
[中央寄せ]晴れでも雨でもない[/中央寄せ]
[中央寄せ]✔︎完結[/中央寄せ]
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