「さあ着いたぞ。ここが〇〇施設だそうだ。」
そこは綺麗とは言えないが、大きな建物だった。
「…ここが…」

そうして俺たちは受付に着いた。
「こんにちは、今日はどうされましたか？」
「××児相に行きまして…そこで紹介状をもらったのできました。」
「わかりました。紹介状を見せてもらってもよろしいですか？」
「はい」
飛鳥ちゃんのお父さんはそういうとさっきもらった紹介状を受付の人に渡した。
「それではこちらへどうぞ。」
そうして俺たちは施設の中に入った。
「ここがみんながいつも自由に過ごしているところです。」
そこはリビングのようなところで、中学生くらいの子供から、幼稚園児ぐらいの子供までいた。みんな幸せそうに笑っているけれど、俺は幸せになれるのかな…？
そんなことを思っていると、次の部屋に入った。
「この部屋は食堂です。」
食堂には大きな机といくつもの椅子が置いてあった。
もうすぐ１２時なので何かいい匂いがする。
「わあー。いい匂いがするね、玲くん！」
「うん…」

「そしてここが教室ですね。ここにいるみんなは１日５時間ほどここで勉強します。」
学校の授業より少し短いな…。
建物は大きかったがどの部屋も大きかったので、見学はすぐに終わった。
「これで見学は終了となります。今から入ることもできますがどういたしますか？」
「玲くん、君はどうしたい？」

少しの沈黙の後、俺は言った。
「俺は…」