能力がある世界でも能力が全てじゃない
その瞬間僕は敵の腕を掴み握り潰していた。
「な、なんで…もうその体は動かないはずなのに…毒が弱かったのか?いや、ちゃんと毒は回っているのに…一旦距離を取らな」
何故かこの小指を動かすどころか瞬きも呼吸もほぼ出来ていない状態の無力のはずだったこの腕が敵の首を掴んでいた。
「…(嘘だ…その体を動かせるなんて…それもたかが人間で吸血鬼族よりも握力が強い…?…流石に人間よりは長くできるけどそろそろ息がキツイ…能力も使いきってもう一度使える力なんて残ってないからなぁ…)」
そうして手を無理矢理剥がそうとする。
だが手は全く動かなかった。それどころか逆に力が強くなり…
[太字]ボキッ![/太字]
骨が折れる音だ。
「痛い…なんで…こんな事が…ハァ…まだ力が強くなっている…このままだと本当に…クッ…死ぬ…」
吸血鬼族だったせいなのかまだ死んでいない。だがそれは決していい事とはいえずむしろ不幸であった。
人間より生命力が強い…その分この痛みを感じる時間が長くなりもう普通の人間なら死んでいる痛みに耐え続け無駄な抵抗をして痛みと涙に溢れているという地獄のような状況になっている。
「…もう…ダメか…息が出来ずに…意識も…なくなってきたか…痛!…また…骨が折れてる…あ…もう死ぬ…」
そして掴んでいた首…敵の体は角砂糖を潰したように灰になり消えていった。
そして敵の能力が解除され僕達は元に戻った。
だが勿論僕が倒したという事実を知る事はなかった。
「な、なんで…もうその体は動かないはずなのに…毒が弱かったのか?いや、ちゃんと毒は回っているのに…一旦距離を取らな」
何故かこの小指を動かすどころか瞬きも呼吸もほぼ出来ていない状態の無力のはずだったこの腕が敵の首を掴んでいた。
「…(嘘だ…その体を動かせるなんて…それもたかが人間で吸血鬼族よりも握力が強い…?…流石に人間よりは長くできるけどそろそろ息がキツイ…能力も使いきってもう一度使える力なんて残ってないからなぁ…)」
そうして手を無理矢理剥がそうとする。
だが手は全く動かなかった。それどころか逆に力が強くなり…
[太字]ボキッ![/太字]
骨が折れる音だ。
「痛い…なんで…こんな事が…ハァ…まだ力が強くなっている…このままだと本当に…クッ…死ぬ…」
吸血鬼族だったせいなのかまだ死んでいない。だがそれは決していい事とはいえずむしろ不幸であった。
人間より生命力が強い…その分この痛みを感じる時間が長くなりもう普通の人間なら死んでいる痛みに耐え続け無駄な抵抗をして痛みと涙に溢れているという地獄のような状況になっている。
「…もう…ダメか…息が出来ずに…意識も…なくなってきたか…痛!…また…骨が折れてる…あ…もう死ぬ…」
そして掴んでいた首…敵の体は角砂糖を潰したように灰になり消えていった。
そして敵の能力が解除され僕達は元に戻った。
だが勿論僕が倒したという事実を知る事はなかった。
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