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鏡の向こうの君は誰

#4

鏡に映った彼は、誰か




[水平線]

翌朝

[水平線]

いつも通り、鏡を見た。

鏡には、

私じゃない誰かが映っていた。

奇妙に思えて叫んでしまった。

お母さんや弟が来てしまうかもと思ったけれど、意外にも誰も来なかった。

代わりに。









「はる君」が此方を向いた。

声を出した。

[明朝体]「はるちゃん?」[/明朝体]

[明朝体]「春花ちゃんだよね」[/明朝体]

「うん。」


大人びていて、艶やかで。

美しい顔に似合った声だった。

あぁ、そういや春樹君は人気だったなぁ。

輝いていたなぁ。

そう考えると、

私は春樹君に嫉妬した。

腹が立った。

ずるい。

なんでそんなに輝いているの?と。

問いたくなった。

「なんでそんなに輝いているの?」

[明朝体]「僕からしたら、君の方が輝いていると思うよ」[/明朝体]

[明朝体]「僕はくすんでいるさ。」[/明朝体]

理解できなかった。

[明朝体]「それよりだね」[/明朝体]

話を逸らしやがった。

[明朝体]「僕は困っているんだ。」[/明朝体]

「え?」

[明朝体]「いいや、正確にいうとだな。」[/明朝体]

[明朝体]「僕は困ってしまったんだ。ついさっき」[/明朝体]

「何故?」

[明朝体]「そのうち君も困ると思う。」[/明朝体]














[明朝体]「同じ理由でね」[/明朝体]

やっぱりこの人とは次元が違うように思えた。

理解ができない。

何を言っているのか分からない。

そう思っていたら、

[小文字]「おねぇちゃん。」[/小文字]

[小文字]「助け」[/小文字]

弟のか細い声。

「え、」

[大文字]「はるちゃんっ...聞こえるかしら。お母さんよ、お母さん」[/大文字]

「なに?」

[大文字]「どうにか[/大文字]音ちゃんだけでも[小文字]助けてあ」[/小文字]

音ちゃん。

私の弟。

それが?

どうした?

「どういうこと?」

「助けるって」

「何?」

「私は何をすればいいの?」

「お母さん、お母さん?」

「何が起きているの?」

「私はどうすれば...」

[大文字][明朝体]「君は」[/明朝体][/大文字]

春樹君の美しい声が響く。

[明朝体]「今、困っただろう?」[/明朝体]

「...うん。」

[明朝体]「同じ状況さ」[/明朝体]

[明朝体]「僕も、君も」[/明朝体]

「そう。やっと理解できた」
























[明朝体]「流石だ。」[/明朝体]

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

長くなりました。プロローグが終わったってイメージですね。個人的には

2023/12/09 16:39

ぺっぱー ID:≫4pMJE9MW26Vz2
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