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鏡の向こうの君は誰

#3

鏡を見つけた私は、春花





「はるちゃん何位だった?」

「はるちゃん」というのは私のあだ名だ。

春花から春をとって「はるちゃん」

ただそれだけ。

ただそれだけ。

「いつも通り」

「ってことは二位ー?」

「うん」

「やっぱはるちゃんは凄いね...!!」

「天才だよ天才!輝いて見える!!」

嘘だ。

また私は二位なんだ。

輝いてなんかいない。

くすんでいる。

絶対に一位を取れないの。

一位は天才かもしれないけど、輝いているかもしれないけど。






二位は?

二位は?

どうせ輝いていないよ。

一位の踏み台だよ。

一位を取れなかったら平凡だよ。

「ゆゆは何位だったの?」

って。

ゆゆはどこかへ行ってた。

私の友達、「ゆゆ」

由香から「ゆゆ」って。

自己紹介でそうやって呼んでほしいって言われたから「ゆゆ」って呼んだ。

ゆゆは私の眼中にはいなかった。

後ろを見回すと、

ゆゆは。

「え、はる君一位なのー!?」

永遠に輝き続ける一位のはる君へと話しかけに行ってた。

二位を放って。

「うん。そうだよ。今回は頑張ったんだ。」

「いつも通りの結果だね!」

「...まぁ。」

はる君は一瞬此方を向いた。

目が合った。

そうだよ。どうせ私は二位だよ。

永遠に平凡だよ。

「一位でも二位でも三位でも、高い順位取れたら全部輝いてるよ」

「え、私十位だったけど、十位も輝いているのかな」

「勿論。だって百五十分の十だよ?」

「確かに!そう考えてみると凄いかも!!」

凄くないよ。








一位を取れないと輝いていないから。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

テスト一位って難しいよね。

2023/12/09 16:17

ぺっぱー ID:≫4pMJE9MW26Vz2
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