DEATH MEMORY
#1
始まりのとき
「お前は、あと一年で死ぬ。わかったか」
[漢字]水瀬柚[/漢字][ふりがな]みなせゆず[/ふりがな]のもとに当然現れた少年は、いきなりそう告げた。
「えっ?」
聞き間違いかと思った。
「し……ぬ?」
少年は紅い眼で柚を見据えて言った。
「ああ。お前は、死ぬんだ。一年後にな。覚悟しとけ」
「なっ……」
その時にはもう少年は身を翻していた。
待ってよ!
そう叫びたかったのに、声が出なくて……。
少年は、霧のように跡形もなく消えていた。
「あたし、死ぬの……?」
嫌だっ。
あたし、死にたくないよっ!
[漢字]水瀬柚[/漢字][ふりがな]みなせゆず[/ふりがな]のもとに当然現れた少年は、いきなりそう告げた。
「えっ?」
聞き間違いかと思った。
「し……ぬ?」
少年は紅い眼で柚を見据えて言った。
「ああ。お前は、死ぬんだ。一年後にな。覚悟しとけ」
「なっ……」
その時にはもう少年は身を翻していた。
待ってよ!
そう叫びたかったのに、声が出なくて……。
少年は、霧のように跡形もなく消えていた。
「あたし、死ぬの……?」
嫌だっ。
あたし、死にたくないよっ!
/ 1