お嬢様は愛を一億円で買います。
「愛子、昨日はサンキュな」
「大丈夫よ、楽しかったわ」
月曜日。
クラスメイトの視線が集まっているのを、岬くんは気付いているのかしら…?
「あいつ、人形抱きしめて寝てた。」
笑顔でぐっすり眠る美宇ちゃんの写真を見せてくれた。
(幸せそう…)
「可愛いわね。よかった」
「あぁ、朝も楽しそうに家出た」
[太字]「なぁ、立花と伊集院って付き合ってるんだろ?」[/太字]
私たちが話していると、クラスメイトの柳木くんが聞いてきた。
(…また、釣り合わないって言われるのかしら)
お嬢様と貧乏男…
クラスでもよく言われる。
私は気にしたくないんだけど、私といることで岬くんがそのように呼ばれてるから、どうしても気になっちゃう。
「えぇ、そうね」
冷静に答える。
「なんで?」
予想外の質問…
「え、なんでって…」
「だって、別によく話してたわけでも、中学が一緒だったわけでもねぇんだろ?」
(…まぁ、それもそうね)
からかわれる感じじゃ、なさそう…?
[太字]「まぁ、単純に可愛いから?」[/太字]
岬くんが、動揺もせずにポロッと零す。
(この天然人タラシ…)
「ノロケ…伊集院は?」
「わ、私は…優しい、から…?」
「ふぅん…立花、幸せ者だな~」
「まぁな。んで、それだけ?」
「うん、それだけ!気になったからさ」
(悪い人ではなさそうね…)
「じゃあ、邪魔してごめんな!また話そーぜ」
嵐のような人だった。
(でも、「お嬢様」っていう言葉はなかった…)
敬語じゃなく、普通の友達みたいに話してくれた。
(次は、私からも話してみましょう…)
「あ、愛子。今日学校終わってから美宇の面倒見てくんね?」
「えぇ、いいわよ。バイト?」
「あぁ、7時までいれた」
「いいけど、体壊さないようにね」
「大丈夫だよ」
[太字]「中間試験もあるのに…」[/太字]
「…」
私が中間試験という言葉を発した瞬間、岬くんの動きが止まる。
「愛子、それいつだ…?」
「えっと、2週間後ね…」
「…まじか…」
岬くんが、頭を抱える。
(この前、美宇ちゃんが言ってたわね…)
[太字]「お兄ちゃん、勉強全然できないんだよ~!200人中、190位とか!」[/太字]
「岬くん、バイト終わって帰ってきたあと、勉強教えようか?」
「え、…」
「私は、入学してからずっと[太字]1位[/太字]よ?」
「まじか…頼むわ、愛子センセ」
「えぇ」
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「大丈夫よ、楽しかったわ」
月曜日。
クラスメイトの視線が集まっているのを、岬くんは気付いているのかしら…?
「あいつ、人形抱きしめて寝てた。」
笑顔でぐっすり眠る美宇ちゃんの写真を見せてくれた。
(幸せそう…)
「可愛いわね。よかった」
「あぁ、朝も楽しそうに家出た」
[太字]「なぁ、立花と伊集院って付き合ってるんだろ?」[/太字]
私たちが話していると、クラスメイトの柳木くんが聞いてきた。
(…また、釣り合わないって言われるのかしら)
お嬢様と貧乏男…
クラスでもよく言われる。
私は気にしたくないんだけど、私といることで岬くんがそのように呼ばれてるから、どうしても気になっちゃう。
「えぇ、そうね」
冷静に答える。
「なんで?」
予想外の質問…
「え、なんでって…」
「だって、別によく話してたわけでも、中学が一緒だったわけでもねぇんだろ?」
(…まぁ、それもそうね)
からかわれる感じじゃ、なさそう…?
[太字]「まぁ、単純に可愛いから?」[/太字]
岬くんが、動揺もせずにポロッと零す。
(この天然人タラシ…)
「ノロケ…伊集院は?」
「わ、私は…優しい、から…?」
「ふぅん…立花、幸せ者だな~」
「まぁな。んで、それだけ?」
「うん、それだけ!気になったからさ」
(悪い人ではなさそうね…)
「じゃあ、邪魔してごめんな!また話そーぜ」
嵐のような人だった。
(でも、「お嬢様」っていう言葉はなかった…)
敬語じゃなく、普通の友達みたいに話してくれた。
(次は、私からも話してみましょう…)
「あ、愛子。今日学校終わってから美宇の面倒見てくんね?」
「えぇ、いいわよ。バイト?」
「あぁ、7時までいれた」
「いいけど、体壊さないようにね」
「大丈夫だよ」
[太字]「中間試験もあるのに…」[/太字]
「…」
私が中間試験という言葉を発した瞬間、岬くんの動きが止まる。
「愛子、それいつだ…?」
「えっと、2週間後ね…」
「…まじか…」
岬くんが、頭を抱える。
(この前、美宇ちゃんが言ってたわね…)
[太字]「お兄ちゃん、勉強全然できないんだよ~!200人中、190位とか!」[/太字]
「岬くん、バイト終わって帰ってきたあと、勉強教えようか?」
「え、…」
「私は、入学してからずっと[太字]1位[/太字]よ?」
「まじか…頼むわ、愛子センセ」
「えぇ」
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