先輩は息を大きく吸って言った。
「僕は失敗を悪くいう奴は許さない！」
「それで…君を悪く言っていた奴は誰なんだい？」
「え　ええっと髪が長くてリーダーみたいな人と…」
「ああ　それは美玲だね。他にはいる？」
「ツインテールでネイルがキラキラしてる人です。」
「それは…４組の麗かな？」
「でっでも　何もしなくてだいじょうぶです。…私が悪いんですから。」
「いや、僕は絶対に許さないよ」
やっぱり井上先輩はかっこいい、でもそんなに大ごとにしなくても…
その瞬間井上先輩が屋上のドアの方へ走り出した。
「っ！井上先輩！？　　待ってください！」
井上先輩には声は届かず、そのまま走って行ってしまった。
「どうしよう……。追いかけるしかない！」
私も急いで駆け出した。