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崩壊学校に転校!?

#3

隠れ家ルーム

僕が隠れ家ルームに来たのは二回目。一回目は2年生の時だった。僕は、友達に悪口を言われた。「だっせやんの〜」とその子からしたらほんの些細なことだったのだろうけれど僕の心にはものすごく大きなダメージを与えた。
僕は泣き出した。ものすごく優しい先生が「大丈夫だよ〜」と言っても泣き止まなかった。だから僕は隠れ家ルームに行くことになったんだ。
僕は2年生の時、隠れ家ルームの存在を知らなかった。僕が先生に連れて行かれてドアをガチャと開けるといい匂いが漂ってきた。僕が恐る恐る入ると隠れ家ルームにいた先生がゆっくりと話しかけてきた。「あなたに必要なのはおやつね」そう言って僕を椅子に座らせてくれた。僕が緊張でガチゴチになっていたが先生が「さあどうぞ」そう言って机に置いてくれたショートケーキと紅茶に口をつけた。「美味しい…」僕はついつい口からその言葉を出したしまった。僕がしまった…と思って顔を赤らめていると先生がニコッと笑って「そうでしょう」と言った。結局僕はその日、一日中隠れ家ルームにいて、帰る用意は先生が持ってきてくれた。その隠れ家ルームにまた、僕がくることになるなんて思いもしなかった。ドアを開けると2年生の時に匂った匂いと全く同じ甘い香りが漂ってきた。
前を見るとやはり隠れ家ルームの先生がいた。「またきたね。」
そう言って先生はやはり僕を椅子に座らせてくれた。そして2年生の時と食べた全くおなじケーキと紅茶を出してくれた。「さて」先生が口を開けた。「あなたは今日。私に相談があるのでしょう」先生はそう言ってニコッと笑った。あの時の笑顔だった。「あ、あのっ。僕今日で転校するんです!」僕はやっとその言葉を口にした。「知ってるわ」先生は紅茶をすすりながら言った。
「それで…悲しくなって」先生は言った。「悲しいなら悲しいなりに進めばいいんじゃない?」「え?」「進まなければ道はない。そういう名言もあるのよ」僕はその時、自分の中で何かが光った気がした。「あ、ありがとうございます!ぼ、僕教室に戻ります!」「ええ」僕は進む。たとえどんなけ暗い道だとしても!

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作者メッセージ

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2024/10/22 15:22

江川由里香 ID:≫9820tLSVMWUTw
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