ある日のことだった、家に帰るとお父さんとお母さんが笑顔で話し合いをしていた。「どうしたの？」なにか嫌な予感がした。もしかして…そう思った時だった。「引越しが決まった！」お父さんが嬉しさを抑え切らないように言った。
「な、なんでそんなに笑顔なの？」僕はびっくりした気持ちを抑えながら言った。「いや〜前、空にさ〜お父さん、転職したいんだよな〜って言ったろ」
「う、うん」「それでさ〜お父さん上司さんに相談したら、すぐにクビにしてくれて〜もう嬉しいよ」え？それって喜ぶことじゃないでしょ？僕の気持ちが顔に出ていたのかお父さんは慌てて付け加えた「あ〜お父さんがダメだったわけじゃないよ？どうしても転職したいんですって言ったら渋々だけどね」僕はそっけなくいった。「次の仕事、決まってるんだろうね」お父さんはもっと嬉しそうに言った。「もちろんさ！次の仕事はね自営業だよ！」「は？」ちょ、ちょっと待ってよ、自営業ってことは自分で営業すること。ってことはお父さんが会社の社長になるってこと？