深夜は僕らのスミカである。
[漢字]鈴[/漢字][ふりがな]レイ[/ふりがな]side
鳴くスズメ、開かれたカーテンからの日差し。
うあー、とベッドから重い上体を起こす。
「んー……て、もう8時!!」
急いでクローゼットから制服を取り出し、目玉焼きと食パンをいただく。
愛猫のミコに「行って来ます!」と言って家を出る。
毎朝寝坊して8時に家を出るのも、「ああああ鍵閉めるの忘れた!」と家に戻りダッシュするのも、いつもの朝だ。
いつものことだけれど、今日は少しばかり違う。
昨日先生に、「おい[漢字]紫堂[/漢字][ふりがな]シドウ[/ふりがな]!遅刻何回目だと思ってるんだ!!次遅刻したら許さんぞ!!!」と言われてしまった。
はぁ、ついに来たかと思った。中学もそんな感じだったもんなぁ、と中学時代を少し思い出す。
寝坊も原因なのだが、よく道が分からなくなるのも悪い。
「えぇと、次の角を右……っ!!」
その角でぶつかってよろけ、盛大にこけた。
「った…た…あっ、大丈夫ですか!??」
前にいたのは、短い髪の女の子だった。
「あぁ、すみませんこちらこそ。少しばかり目が見えにくいものでして」
と女の子は右目を指して見せた。
右目は眼帯をしており、左目は綺麗な深紅の瞳だ。
って、急いでるんだった!!
「すみませんでした、お大事に!!」
走れ、走れ走れ~~~~っっ!!
~…~…~…~… ・ …~…~…~…~
赤い夕陽を見ると、1日終わったなぁ、という気持ちになる。
「あ……お母さんからの買い出し命令が………。人使いが荒いなぁ」
今日は早く帰って、読みたかった本が読めると思ったんだけどなぁ。
でも、多分行かないと夜ごはんがないため、仕方なく少し離れたスーパーまで行くことにした。
今日はやけに注文が多いなぁ。あぁ、台風が来るからか……
なんて考えながら買い物を完了し、スーパーの外に出ると外はもうすっかり暗くなっていた。
「夏終わりもこんなもんか、うっ…ちょっと寒い……」
ここらへんは街灯や人通りもまばらで、夜はとても暗いのであまり歩きたくない。
「あー…、通り魔にブスっと刺されて死にませんように……」
とつぶやいたそのとき、明らかに人の形ではない影が見えた。
「なに……アレ……?」
アレは何かよく分からない形をしており、目がいくつもある。
「ひっ………!!?」
1つの目と、自分の目が合ってしまった。
恐怖に足がすくみ、地面に座り込む。
「えっ……え、こ、来ないで………っ!!」
死。それが頭によぎったとき、突然目の前が眩むほど明るくなった。
「うっ………!!」
バケモノは消え、そこはいつもの路地だった。
斧を持った少女と、刀を持った少年がいる以外は。
鳴くスズメ、開かれたカーテンからの日差し。
うあー、とベッドから重い上体を起こす。
「んー……て、もう8時!!」
急いでクローゼットから制服を取り出し、目玉焼きと食パンをいただく。
愛猫のミコに「行って来ます!」と言って家を出る。
毎朝寝坊して8時に家を出るのも、「ああああ鍵閉めるの忘れた!」と家に戻りダッシュするのも、いつもの朝だ。
いつものことだけれど、今日は少しばかり違う。
昨日先生に、「おい[漢字]紫堂[/漢字][ふりがな]シドウ[/ふりがな]!遅刻何回目だと思ってるんだ!!次遅刻したら許さんぞ!!!」と言われてしまった。
はぁ、ついに来たかと思った。中学もそんな感じだったもんなぁ、と中学時代を少し思い出す。
寝坊も原因なのだが、よく道が分からなくなるのも悪い。
「えぇと、次の角を右……っ!!」
その角でぶつかってよろけ、盛大にこけた。
「った…た…あっ、大丈夫ですか!??」
前にいたのは、短い髪の女の子だった。
「あぁ、すみませんこちらこそ。少しばかり目が見えにくいものでして」
と女の子は右目を指して見せた。
右目は眼帯をしており、左目は綺麗な深紅の瞳だ。
って、急いでるんだった!!
「すみませんでした、お大事に!!」
走れ、走れ走れ~~~~っっ!!
~…~…~…~… ・ …~…~…~…~
赤い夕陽を見ると、1日終わったなぁ、という気持ちになる。
「あ……お母さんからの買い出し命令が………。人使いが荒いなぁ」
今日は早く帰って、読みたかった本が読めると思ったんだけどなぁ。
でも、多分行かないと夜ごはんがないため、仕方なく少し離れたスーパーまで行くことにした。
今日はやけに注文が多いなぁ。あぁ、台風が来るからか……
なんて考えながら買い物を完了し、スーパーの外に出ると外はもうすっかり暗くなっていた。
「夏終わりもこんなもんか、うっ…ちょっと寒い……」
ここらへんは街灯や人通りもまばらで、夜はとても暗いのであまり歩きたくない。
「あー…、通り魔にブスっと刺されて死にませんように……」
とつぶやいたそのとき、明らかに人の形ではない影が見えた。
「なに……アレ……?」
アレは何かよく分からない形をしており、目がいくつもある。
「ひっ………!!?」
1つの目と、自分の目が合ってしまった。
恐怖に足がすくみ、地面に座り込む。
「えっ……え、こ、来ないで………っ!!」
死。それが頭によぎったとき、突然目の前が眩むほど明るくなった。
「うっ………!!」
バケモノは消え、そこはいつもの路地だった。
斧を持った少女と、刀を持った少年がいる以外は。
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