文字サイズ変更

狐の面は貴方を隠す。

#5

二日目


鈴side

二日目の茜音祭。
亜海は旅行で行かないと言っていたが、彼氏とデートするのを知られたくなくてついた嘘のようだ。

人の恋バナは聞きたがるのに自分の話は一向にしない、それが亜海。
お母さんもそんな感じだよな…全く、なんで私の周りには人間関係に口を出す輩が多いんだ?

佐久「…さっきからうんうん唸ってるけどどうかしたか?」
鈴「いやなんでも〜?」

そういえば、佐久と祭り回ってるんだった。

鈴「よし、あれ食おう!」
私が指さしたのは『パフェ』と書かれている看板の隣にある唐揚げの出店だ。

佐久「…お前ほんと女子っ気ないよな」
鈴「ひどくない!?」

佐久にまで呆れられるとは…私も落ちたもんだな…
女子っ気がない点については、そりゃそうかとも思う。
兄と弟に挟まれた一人娘だ。影響されないはずがない。

鈴「だって甘いの苦手だし…」
佐久「…そうか」
鈴「反応薄っ!佐久なんかしらね〜っと…」

ふいっと佐久と顔を背けると、見たくないものが目に入った。
そいつから目を逸らす、が見つかってしまったようでこっちへやってくる。

[水平線]


「鈴〜!なんで無視すんだよ〜」

茶髪の癖毛で、鈴より小柄だ。お面をつけているので顔が分からない。
一番驚くところは、彼にくっついている3人の女子。
ギラギラと目を光らせ、まるで天敵を見つけたヒョウのような顔をして鈴を見ている。

その様子を見て一言。
鈴「お前一回死んだら?」
「でも僕が死んじゃったら悲しむ子達がいるから〜」
ね、と後ろにいる女子にウインクする。

佐久「お前誰?」
明らかに警戒している仕草で癖毛の少年に尋ねる。

「はっ!鈴、彼氏?」
鈴「二回くらい死んでこい」
彼の恋愛センサーがピコンと立つ前に辛辣な言葉を浴びせる。

「あ〜…なるほどね。まぁいいや、僕は[漢字]佐方蓮[/漢字][ふりがな]さかたれん[/ふりがな]。鈴の[漢字]弟[/漢字][ふりがな][太字][太字][太字]・[/太字][/太字][/太字][/ふりがな]で〜す!」

なぜ『弟』を強調したかは謎だ。

佐久「え、こいつ弟?」
鈴「いや他人」
蓮「ひどくない…?」

「ねぇ行こうよぉ〜お義姉さんなんて放っておいてさ〜」
蓮「あ、そうだね。じゃあ楽しんで〜」
奇妙な猫撫で声の女子と一緒に、人混みの中に消えていった。

鈴「お“義姉”さんって聞こえたの気のせい?」
佐久「大変だなお前」

[水平線]

作者メッセージ

モテモテクズの弟でした。

2024/12/15 05:54

すい ID:≫9pzU0bZ.dRYFw
続きを執筆
小説を編集

パスワードをおぼえている場合はご自分で小説を削除してください。(削除方法
自分で削除するのは面倒くさい、忍びない、自分の責任にしたくない、などの理由で削除を依頼するのは絶対におやめください。

→本当に小説のパスワードを忘れてしまった
▼小説の削除を依頼する

小説削除依頼フォーム

お名前 ※必須
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
削除の理由 ※必須

なぜこの小説の削除を依頼したいですか

ご自分で投稿した小説ですか? ※必須

この小説は、あなたが投稿した小説で間違いありませんか?

削除後に復旧はできません※必須

削除したあとに復旧はできません。クレームも受け付けません。

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL
/ 5

コメント
[4]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL