狐の面は貴方を隠す。
[水平線]
ピーヒャラピーヒャラドンドン…
神社の境内の中に、お囃子が響く。
狐の面をつけた人々がぞろぞろと集まってくる。
沢山の屋台、お神輿、花火。
夏の終わりに鳴る風鈴。
人の話し声。
狐の面をつけていて感情がわかりにくいが、悲しい雰囲気のものは誰ひとりいない。
ただ一人、境内で熱心に祈っている少女がいた。
少女、と言っても5歳ぐらいの女の子だ。ちゃんとお面もつけている。
[中央寄せ][明朝体]「きつねさんとおともだちになれますように」[/明朝体][/中央寄せ]
そう願い、満足したように親の元へ帰っていく。
彼女は、屋根の上に同じくらいの少年がいることに気が付かなかったようだ。
少年は山吹色の瞳を瞬かせながら、遠ざかっていく小さな背中をお面越しに見つめていた。
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ピーヒャラピーヒャラドンドン…
神社の境内の中に、お囃子が響く。
狐の面をつけた人々がぞろぞろと集まってくる。
沢山の屋台、お神輿、花火。
夏の終わりに鳴る風鈴。
人の話し声。
狐の面をつけていて感情がわかりにくいが、悲しい雰囲気のものは誰ひとりいない。
ただ一人、境内で熱心に祈っている少女がいた。
少女、と言っても5歳ぐらいの女の子だ。ちゃんとお面もつけている。
[中央寄せ][明朝体]「きつねさんとおともだちになれますように」[/明朝体][/中央寄せ]
そう願い、満足したように親の元へ帰っていく。
彼女は、屋根の上に同じくらいの少年がいることに気が付かなかったようだ。
少年は山吹色の瞳を瞬かせながら、遠ざかっていく小さな背中をお面越しに見つめていた。
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