運命の糸は絡まり続ける
[明朝体]教室のドアを閉め、自分の席へと腰を下ろす
「みぃーちゃった、みーちゃった!」
『わっ......!びっくりした』
「今日、チーノくんと歩いてたでしょ!」
私の机に身を乗り出しながら、アナが興奮気味に言う
こういう話ほんっと好きだなぁ
『道でバッタリ会っただけ』
「告白の次の日って............それ"運命"じゃん!」
ドアを開けたら居ました。なんて言えないもので、咄嗟に嘘をついた
『.........運命なんてバカらしいね』
私は呟くようにそう言った
運命なんて、無くなったらいいのにな
------------------------------------------------------------------
[大文字]キーンコーンカーンコーン[/大文字]
皆んながわいわいと騒ぎ始める、昼休み。
私はお弁当を取り出し、静かな場所へ行こうと思い席を立つ
そして、ドアを開け足を進める
「●●さーん!」
突然後ろから私を呼ぶ声が聞こえて、振り向く
「今からお昼ですかっ?」
『えっ、あうん。そうだけど.........?』
困惑気味に答える私に、「じゃあ一緒に食べませんか!」と元気に問う彼
私は特に断る理由もなかったのでこう答えた
『いいけど.......』
「嬉しいですっ!」
とても喜んだ顔を見せる彼。
本当に嬉しいんだなぁ
それに免じて、私は教えることにした
『私の穴場教えたげる』
とっておきのね
(運命なんて)[/明朝体]
このボタンは廃止予定です