運命の糸は絡まり続ける
[明朝体]私は多分、みんなと違うところがある
「ダーリン♡」
「ハニー♡今日も可愛いよ♡」
登校中、横でラブラブいちゃついてるカップルはまぁ、"お似合い"なんだと思う
けど、2人の小指にはそれぞれ赤い糸がついていて、それは何処か遠くへと続いている
そう、私は「[明朝体]運命の糸[/明朝体]」が見えるのだ
多分今何言ってんだこいつ、厨二病?とか思われたんだろうけど、マジだ。マジなんだ。
運命の糸と言われれば「赤」のイメージがあると思う。でも私の小指についている運命の糸は、"紫色"なのだ
今まですれ違った中で私は、赤色しか見てこなかったし、多分例外なんだろう。運命の糸とかに例外なんてあるのかな
頭を使いながら登校していると、あっという間に着いた。
やっぱり考え事してると時の流れ早いね
今日も床に散らばっている糸を踏みつけながら教室のドアを開ける。
運命の糸はみんなに見えていないから、引っかかるなんてことはない。通り抜けるんだ。
ていうか、見事に皆んな絡まらずに一本線になってるし........凄いよね
「おっ、●●おはよ〜」
『ん、おはよ』
親友「アナ・ガーデリン」に挨拶を返す。
私の唯一の親友なのだ
「あっ、そうそう!●●聞いた〜?2組の「ーノ・ーーーァ」が今日告白するんだって!!」
少し名前が聞き取れなかった。が、まぁ関係ないしいいだろう
『アナは本当にそういう話好きだね。どうやって取ってきたの』
「好きだけど!!取ったわけじゃないよ!?本人が言ってるの!」
『へぇ、随分自信があるんだね』
「そだね〜」
にしても、そいつに告白される人が可哀想だ。
こんなに言いふらされて、断るなんてことできないだろうに
そうしたら教室のドアら辺が騒がしくなった。
「●●!!●●!あれ.....!」
『何』
どうやら、ドアが騒がしくなっている理由は、1人の男子生徒のようだ。
随分と顔が整っている。水色の髪に、メガネ。メガネ越しでも顔面偏差値がわかるってすごいね君
その子は、一呼吸置いてから教室の中へ入ってきた。
誰かに用事でもあるのかな
そうしたら私達の近くまで来たので、私は少し周りをキョロキョロした。
誰なんだろうな
「すっ、好きです!付き合ってください........!!!」
「●●さん!!」
『え?』
私は、思わず彼の顔ではなく小指を見た。
『ぇ...........』
私は目を見開いた[/明朝体]
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