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※及川さんが女性関係の倫理観が緩めです。
※自己満足なので、他社の皆様の地雷に配慮していません。
※読後の苦情は受け付けません。自己責任です。

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君の【最高/最低】な元カノになりたい話

#4

君の【最高/最低】な元カノになるためにデートをする話


私がいつも以上に気合いを入れて準備していた理由………それは、今日は及川さんとデートの日だからである!!


遊園地デートですよ、遊園地デート!
ここでいかに可愛い彼女であるかをアピールして、惚れさせないといけない。

おばあちゃんから男を引っ掛けるスーパーテクニック()を伝授されて、見た目も完璧な私に死角はないっ!!

及川徹、いざ尋常に勝負じゃぁぁぁああ!!!



そう意気込んでいでいざ集合場所に来てみると天気は急変。

天気予報にはない突然の大雨となり、近くのカフェでの雨宿りが余儀なくされた。さっきスマホで遊園地の状況を確認してみたけど、安全のためにアトラクションは中止になっている。


せっかく完璧な彼女を演じて惚れさせる機会だっていうのにちょっと残念だ。





「いやー急に雨降ってきちゃったね。まったく、天気も空気読んでって感じだよ」





空気(大気)の状況読んだから雨になったんじゃないですかというツッコミはしなかった。

私も「残念です〜」という顔で頷いておく。





「飲み物たのもっか。オレはブラックで、風音ちゃんはカフェオレをホットでいい?」

「あっはい。ありがとうございます」





ちょっとはにかんだ顔で及川さんを見つめた後、その表情のまま窓に視線をやった。


外はまだ激しい雨が降っていて、ごうごうと低い音が響く。

まさにバケツをひっくり返したような雨で、ウェザーニュースもあと1時間はこの雨が続くと予報している。しばらくはこのカフェで甘宿るすることが確定している。





「どうしたの?」

「えっ。何かしました」

「いや、さっきからずっとニコニコしてたからさ」

「あー……」





ちょっと眉を下げて恥ずかしそうに口元に手を持っていった。

はい、これで嬉しそうだけど恥じらう乙女完成。及川さん、今からキュンとさせてみせるからちゃんと見ててくださいね。





「………その、及川さんにカフェオレ好きって覚えて貰ってるの嬉しいなぁって」





小さな幸せを顔に出して表現する。おばあちゃんに教えてもらった小技だ。


私とおばあちゃんの分析では、及川くんはミステリアスな女の秘密を暴くのに燃えるタイプではなく、反応がいいウブな彼女を自分好みにしていくのが好きなタイプ。

そんな及川さんにこの技はよく効く。


予想通り及川さんは私の思ったよりもウブな反応にちょっと挙動不審になった後、何事もなかったかのように「そんなことで喜んでくれる風音ちゃんは可愛いなぁ〜」と言ってくれた。



付き合った期間は半年だけど、及川さんははバレー部レギュラーだし中3の受験生。


浮気もあって私とデートした回数は片手で数えられる程度だからこそ、愛されてるか不安だった。

そんな彼女が彼氏に愛されてるかわかんないけど、興味は持ってくれていると確信できたウブな彼女………っと、及川さんが認識してくれていることを祈ろう。





「ていうか及川さんじゃなくていいよ」





彼氏だし。

そう言ってカッコつけるたに頼んだブラックコーヒーを涼しい顔して飲む及川さん。


私も運ばれてきたカフェオレを両手で支えて一口飲んだあとに、ちょっと考えるフリして言葉を紡いだ。





「じゃあ…………とおるん」

「ぶっ」




コーヒーを吹きかけた及川さんを見て、私もちょっと笑った後「やっぱ辞めにします」と言った。





「いやいやいや、別にとおるんでもいいよ!?」

「いや、及川さんをとおるんって呼ぶ恥ずかしさで私にもダメージくるので。ここは無難に、徹さんにしておきます……」

「まぁ……及川さんよりかは近くなったらけどさぁ」





とおるんでもいいんだよ。っと冗談混じりに笑う及川さん……いや、徹さんは浮気なんてしてなさそうな優しい彼氏に見えた。
でも、この人調べたら調べるだけ浮気の証拠でてくるんだよねぇ。

そう考えると徹さんの言葉に浮かされた脳裏が急速に冷めたような気がした。


なら私も浮気されたことに気づいて復讐を企てているようには絶対に見えない、完璧な彼女になってやろう。


このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

中編になりそう。
次回は風音のお兄ちゃん(翔風)を出したい。

2024/11/14 18:10

三毛猫 ID:≫905K2bUGI9WHg
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