ある日、一匹のキリンがいた。一般的に動物園やアフリカで見られるただのキリン。だが、この世界は普通の世界ではないみたいだった。

この世界には、宝石で階級が示されていて、宝石がたくさんついていればついているほど裕福で、お金持ちだった。逆に、宝石が全然ついていないと、のけ者にされしまう上、不人気者になってしまう。

そのキリンには全然宝石がついていなくて貧乏だった。
キリンは母親に聞いた。

どうして僕は宝石が少ないの　と。

母はこう言った。

宝石がすべてではない。ありのままに生きて、そして人に優しくしなさい。

僕は生まれてから、母にこう教わってきた。
だから僕は人に優しく接してきた。遊んで、遊んで、毎日遊んですごしてきた。

だが、優しいキリンは、みんなから嫌われていた。どんなにいじめられても、
そのキリンはやり返さず、みんなに優しくして、それからじっとしていた。