rt視点
us「おーいレトルト―？」
rt「なーにうっしー、どうしたの」
us「あのさ、その…こないだ、フジにさ…映画のチケット貰って。
あいつは1枚渡したつもりだったらしいんだけど、2枚入っててさ…
よかったら、見に行かね？」
rt「え…うん！絶対行く！！」

俺はうっしーのことが好き。
可愛いんだもん。だって。
俺より年上だけど、ちっちゃいし、俺より可愛い。
ぎゅってしてなでなでして、いっぱい可愛がってあげたいけど…無理だよ。

だってうっしーは、フジくんが好きなんだもん。


そして迎えたうっしーと出かける日。

rt「うっしー！ごめん待った？！」
us「全然？今来たしｗというかレトルト、なんかおしゃれじゃない？」
rt「え～、そう？」
us「俺と出かけるから張り切ったの？なんてｗ」
rt「うぇ！？そ、そんな必死な彼女みたいな…！」
us「図星かｗ」

当たり前だよ…仮にも好きな相手と二人きりで出かけるんだから…おしゃれ気使うでしょ…

映画はすっごく面白かった。
主人公がヒロインと宝物を探すっていう、王道な話だったけど…

ふと、思った。

俺とうっしーの二人の、宝物が欲しい。

でも…それって何だろうね。

想いも伝えられないまま、好きな人の前で笑って繕ってる俺に、それがわかるのかなぁ。

じゃあ…

rt「ね、うっしー」
us「何？どうしたの」
rt「お土産、買お？」
us「いいけどどうした急にｗ」
rt「…うっしー」
us「何ってｗ」

rt「[小文字]俺、うっしーを宝物にしたいよ。[/小文字]」

us「…どういうこと、それ？もしかして映画に影響でも…

rt「好き。大好き。うっしー。俺、うっしーのこと好き。」

us「…え」

rt「こんな俺がずっとうっしーを好きでごめんね。でも大好き、もう収まんなくて…」

us「…そんな、嘘だろ…？」

うっしーの言葉に、我慢できず雫が落ちる。

rt「…うっしーはっ、フジくんが、好き、なのにねっ。。諦められなくて、告白しちゃうなんて…最低、だよねっ…」

us「え、俺がフジを好き？」

us「そんなこと俺言ったっけ？」

rt「…え、」

us「俺が好きなのは、レトルトだけなんだけど？」


us「俺も好きだよ、レトルト。」

us「[太字]…俺を、貴方の宝物にしてください。[/太字]」


rt「…やだ」

us「…はっ？」

rt「[太字]俺もうっしーの宝物になる、うっしーも俺の宝物にする…！[/太字]」

us「…はは、ほんとそういうとこ、レトルトらしいやｗ」

us「お土産、買いに行こう。形に残る宝物も残そうぜ」

rt「…うん！」

宝物って何だろう？

そっか、

お互いだったんだね。