＿＿＿＿＿＿日本から南へ約200km。日本の半分ほどの面積を誇る島、『レヴォル』。その島では美しき景色などで観光スポットとしても大人気の島だ。

楓「っていう情報だった気がするんだけどー･･･」

羅真「ま、その認識は間違いないじゃけどな。じゃがそれは”表向き”じゃ」

結香「表向きって･･･この島、普通にテレビとかでもよく特集されてますよね？」

羅真の案内の下、『レヴォル』」を歩く楓と結香。
太陽の光を浴びて輝く青い海、朗らかな笑みで出迎えてくれる島の人々。どれもテレビで見たものばっかりだ。あること以外は。

「おお！羅真さん‼️今日いい魚獲れたんだがあとでいるかい？」

羅真「魚か！今日、ウチで宴会開くからあとで貰い来るわ‼️」

島民たちが異様に羅真と仲が良い。
すれ違う度に必ずっていいほど声をかけられる羅真と島民は友人くらいの気安さがある。ということは本当に羅真たち、八神家はこの島を領地としているのだろうか。
楓と結香がその話を聞いたのは、先日の肝試しの時だった。
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結香「あのさ･･････私、校門前で散々待たされた挙句、意味分かんない状況に巻き込まれたのはどーいうことよ」

屋上から降りてきた四人を見て、結香は細い腰に手を置きながらそう言った。
そう言われた四人の反応はそれぞれだ。

楓「えーっと･･･ごめんね？そういうつもりはなかったんじゃなくて･･･」

結真『てか、よくこんだけ”怪異”がいる学校で生き残れたよねー普通は全身食われて死ぬはずなのに』

瑠璃「別に悪意はございませんよ？結真と仲が良い一ノ瀬さんを連れた方が見つかるかと思っただけなので」

羅真「コレ、ワシなんも悪くないじゃろ。なんで責められとんじゃ？」

結香「まともに反応してんの一ノ瀬さんだけじゃない‼️」

叫んだ結香は呆れたと言った風に額に手を置きながら溜息をついた。
そして、そのまま見覚えのない羅真に目を向ける。

結香「そもそも、貴方は誰よ？ウチの学園の生徒でも教師でもないでしょう？」

羅真「そんなことないわ‼️こう見えて学園長じゃぞ‼️」

楓「あ、咲原さん！羅真さんの言ってることは本当なんだよ」

結香「どういうことよ？こんな若い学園長じゃないわよ！ちっちゃなおじいちゃんじゃない‼️」

羅真「そりゃこんな若いのが学園長じゃったら普通にヤバいやろ！普段は年齢操作でヨボヨボのじいさんになっとるんじゃ‼️」

楓「あの、それで･･･羅真さん。先ほど言っていた”本殿に招待”っていうのは？」

結真『あー･･･そっか。一般人は分からないもんね』

結真はそう言いながら人差し指を立てた。

結真『私たち八神家はある島を領地として生活してるの。聞いたことない？レヴォルって島』

結香「有名な島じゃないの。テレビとかでしょっちゅう特集されてるもの」

楓「領地ってどういうこと？」

瑠璃「小説とかで出てくるのと同じですよ。父上を当主とした八神家が治めているのです。まあ、父上がなぜ急にこのお二人を招待する気になったのかは分かりませんが」

羅真「それは行ってから教えるつもりじゃ。その方が理解しやすいじゃろ」

意味深な羅真の言葉に、楓と結香は顔を見合わせて首を傾げたのだった。