鬼神様はゆったり暮らしたい
楓らが校舎に入った5分後に、結香らも中に入る。
とりあえず、自分たちの教室に行った結香は少し暇そうな表情をしながら、
結香「意外と何もないじゃない、ねえ」
そう振り返り、いつも一緒にいる2人に話しかけたその時だった。
2人の後ろから何かが迫っていたのだ。
結香「アンタら、後ろのあれ何?」
結香が後ろを指差したのを見ようとして、振り返る2人。だがすぐに笑いながら前を向いて、
「もうー結香ー。何にも居ないじゃん」
「こういう時にそーいう冗談やめてよー」
何故分からない。廊下の幅いっぱいな巨大の何かがいるじゃないか。
そう言おうとしたその瞬間だった。二人がその”何か”に吸い込まれたのだった。
まるで、掃除機に吸い込まれるようなゴミだ。
叫び声もあげれずに、結香は目を見開いて”何か”を見つめる。すると、その”何か”はみるみるうちに小さくなり、人間サイズになった。
結香「・・・・・・誰?」
そこに居たのは、青年だった。
黒色の髪を腰まで伸ばしている、背の高い青年だ。どこかで見たことのあるような容姿の青年は立ち尽くしている結香を見ると、
「キミ、誰?」
結香「えっと・・・・・・あ」
何かを言おうとした瞬間、結香は先程の既視感の理由が分かった。
瑠璃だ。結香のクラスの担任の瑠璃と似ているのだ。
瑠璃と反対の髪色、目元はよく似ている。黒色の長い睫毛に縁取られた赤色の瞳、日焼けを知らない真っ白の肌。
瑠璃と双子のように似ているのだ。
結香「先生・・・?」
「先生?誰のことを言っているのかは分からないな」
青年は細い肩から綺麗な黒髪を落としながら、結香を首傾げて見つめる。
こちらの考えを読み取り、操ろうとするような視線。
「あ、そうだ。キミさあ・・・”[漢字]鬼神[/漢字][ふりがな]きしん[/ふりがな]”と”[漢字]剣狼[/漢字][ふりがな]けんろう[/ふりがな]”知らない?」
聞き覚えのない単語に首を傾げる。なんのことを言っているのか全く分からない。
そんな結香の反応を見て、青年は顎に手をやると、
「それなら少しゲームをしよう」
結香「ゲーム・・・?」
「ボクがさっき言っていた2つの名の人物を見つけ、ボクのところに連れてきたら、キミの命は救おうじゃないか。いいルールだろ?ボクは常に屋上にいるから」
青年はそう言いながら結香に背を向ける。
あの二人はどうなったのか、それがどうしようもなく気になっていたのに青年の全身から発せられる殺気に足がすくみ、口の中が急激に乾いていくのを感じる。
何も言わない結香に振り返り、青年は怪しく笑った。
「そう、いい子だね」
とりあえず、自分たちの教室に行った結香は少し暇そうな表情をしながら、
結香「意外と何もないじゃない、ねえ」
そう振り返り、いつも一緒にいる2人に話しかけたその時だった。
2人の後ろから何かが迫っていたのだ。
結香「アンタら、後ろのあれ何?」
結香が後ろを指差したのを見ようとして、振り返る2人。だがすぐに笑いながら前を向いて、
「もうー結香ー。何にも居ないじゃん」
「こういう時にそーいう冗談やめてよー」
何故分からない。廊下の幅いっぱいな巨大の何かがいるじゃないか。
そう言おうとしたその瞬間だった。二人がその”何か”に吸い込まれたのだった。
まるで、掃除機に吸い込まれるようなゴミだ。
叫び声もあげれずに、結香は目を見開いて”何か”を見つめる。すると、その”何か”はみるみるうちに小さくなり、人間サイズになった。
結香「・・・・・・誰?」
そこに居たのは、青年だった。
黒色の髪を腰まで伸ばしている、背の高い青年だ。どこかで見たことのあるような容姿の青年は立ち尽くしている結香を見ると、
「キミ、誰?」
結香「えっと・・・・・・あ」
何かを言おうとした瞬間、結香は先程の既視感の理由が分かった。
瑠璃だ。結香のクラスの担任の瑠璃と似ているのだ。
瑠璃と反対の髪色、目元はよく似ている。黒色の長い睫毛に縁取られた赤色の瞳、日焼けを知らない真っ白の肌。
瑠璃と双子のように似ているのだ。
結香「先生・・・?」
「先生?誰のことを言っているのかは分からないな」
青年は細い肩から綺麗な黒髪を落としながら、結香を首傾げて見つめる。
こちらの考えを読み取り、操ろうとするような視線。
「あ、そうだ。キミさあ・・・”[漢字]鬼神[/漢字][ふりがな]きしん[/ふりがな]”と”[漢字]剣狼[/漢字][ふりがな]けんろう[/ふりがな]”知らない?」
聞き覚えのない単語に首を傾げる。なんのことを言っているのか全く分からない。
そんな結香の反応を見て、青年は顎に手をやると、
「それなら少しゲームをしよう」
結香「ゲーム・・・?」
「ボクがさっき言っていた2つの名の人物を見つけ、ボクのところに連れてきたら、キミの命は救おうじゃないか。いいルールだろ?ボクは常に屋上にいるから」
青年はそう言いながら結香に背を向ける。
あの二人はどうなったのか、それがどうしようもなく気になっていたのに青年の全身から発せられる殺気に足がすくみ、口の中が急激に乾いていくのを感じる。
何も言わない結香に振り返り、青年は怪しく笑った。
「そう、いい子だね」
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