鬼神様はゆったり暮らしたい
_____『出雲学園』・音楽室にて。
”七不思議”を確かめに来た結真と楓は目の前の光景にそれぞれ反応する。
結真はその瞳に警戒を宿し、楓は結真の腕に抱きつき怯えて体を震わせている。
楓「ゆ、結真ちゃん・・・これって・・・」
結真『”七不思議”ってやつの正体は怪異ってことか?ということは瑠璃兄が頼んできた怪異も”七不思議”関連?』
顎に手を当てそう呟き続ける結真を楓は下から見上げる。
物事に集中しすぎて周りの声が聞こえなくなるっていうことは、結真と知り合ってから何回もあったことだ。だが、それを今発揮してほしくはなかった。
楓が今度は大きい声で結真の名を呼ぼうと息を吸い込み_______
結真『雑魚が群れても変わらねェだろ』
結真がそう言ったのを聞き取った瞬間、風を切る音が聞こえた。
その音を不思議に思い、見渡して視界に入ったのは呼吸を忘れるほど美しいハンマーだった。眩く輝く緋色の宝石が散りばめられた、巨大なハンマー。
それを持っているのは、華奢な体格の結真だ。
結真『ったく、これじゃあ肝試しじゃなくて、お化け退治じゃねェかよ』
結真はそう気だるそうに言い、ハンマーの持ち手の部分で床にを突いた。
その瞬間、目に見えない衝撃波が楽器を震わせ、先程までの演奏が嘘のように楽器は音を止めた。
今のは結真がしたのだろうか。そう思い楓が結真を見上げた瞬間、何かが発した強風が結真と楓の体を吹き飛ばそうとする。だが、結真が楓の腰に手をやり、その顔を険しくしながら飛ばされないように踏みとどまる。
すぐに強風は止まり、風が起こった場所_____演奏を止めた楽器の中心に立つ、顔の整った青年がこちらを見ているのに気が付いた。
腰まではあるだろう長い銀髪を低い位置でまとめた、礼服のような格好の青年。楓の知識から当てはめるとすれば、その服はオーケストラの指揮者といった雰囲気だ。
「申し訳ない、私は”七不思議”一番であるクリナという者だ。そして、失礼だがお嬢さん方・・・・・・死んで頂きたい」
そう言った青年_____クリナは楓の第一印象である”指揮者”を裏切らない、指揮棒を構えたのだった。
”七不思議”を確かめに来た結真と楓は目の前の光景にそれぞれ反応する。
結真はその瞳に警戒を宿し、楓は結真の腕に抱きつき怯えて体を震わせている。
楓「ゆ、結真ちゃん・・・これって・・・」
結真『”七不思議”ってやつの正体は怪異ってことか?ということは瑠璃兄が頼んできた怪異も”七不思議”関連?』
顎に手を当てそう呟き続ける結真を楓は下から見上げる。
物事に集中しすぎて周りの声が聞こえなくなるっていうことは、結真と知り合ってから何回もあったことだ。だが、それを今発揮してほしくはなかった。
楓が今度は大きい声で結真の名を呼ぼうと息を吸い込み_______
結真『雑魚が群れても変わらねェだろ』
結真がそう言ったのを聞き取った瞬間、風を切る音が聞こえた。
その音を不思議に思い、見渡して視界に入ったのは呼吸を忘れるほど美しいハンマーだった。眩く輝く緋色の宝石が散りばめられた、巨大なハンマー。
それを持っているのは、華奢な体格の結真だ。
結真『ったく、これじゃあ肝試しじゃなくて、お化け退治じゃねェかよ』
結真はそう気だるそうに言い、ハンマーの持ち手の部分で床にを突いた。
その瞬間、目に見えない衝撃波が楽器を震わせ、先程までの演奏が嘘のように楽器は音を止めた。
今のは結真がしたのだろうか。そう思い楓が結真を見上げた瞬間、何かが発した強風が結真と楓の体を吹き飛ばそうとする。だが、結真が楓の腰に手をやり、その顔を険しくしながら飛ばされないように踏みとどまる。
すぐに強風は止まり、風が起こった場所_____演奏を止めた楽器の中心に立つ、顔の整った青年がこちらを見ているのに気が付いた。
腰まではあるだろう長い銀髪を低い位置でまとめた、礼服のような格好の青年。楓の知識から当てはめるとすれば、その服はオーケストラの指揮者といった雰囲気だ。
「申し訳ない、私は”七不思議”一番であるクリナという者だ。そして、失礼だがお嬢さん方・・・・・・死んで頂きたい」
そう言った青年_____クリナは楓の第一印象である”指揮者”を裏切らない、指揮棒を構えたのだった。
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