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鬼神様はゆったり暮らしたい

#20

#18

結真『・・・・・・あ゙ーやっぱり開いてねェ・・・』

校舎のあらゆるドアを回る結真と楓。
どこのドアも開いておらず、中に入ることが出来ない状態だ。

結真『そもそもあいつらはどういう方法で入るつもりだったんだ?』

楓「コネとかじゃないかな。咲原さんの家って財閥だし」

二人でそう話しながら一階の窓際に立つ。
結真の手にはいつの間にか、そこらへんにありそうな太めの木の枝があった。

楓「結真ちゃん・・・・・・それで何する気なの?」

結真『え?窓を割るんだよ』

楓「えっ⁉️そんなことしたら怒られるだけで済まないよっ⁉️」

結真『だいじょーぶ、誰も分かんないから』

そう八重歯を覗かせながら結真が笑う。そして、木の枝を野球のバットのように振りかぶり、窓めがけて振った。

[太字]パリン‼️[/太字]

甲高い音を立てながら窓のガラスが割れる。結真はそれを見て『よしっ』と言い、木の枝をそこら辺に投げながら、窓枠に足をかける。

結真『おー中は暗いんだな。夜の学校ってなんかワクワクすんね』

楓「結真ちゃん・・・これ、本当に大丈夫?」

結『うん、これくらいならあとで修復出来っから』

そう言って中の廊下に降り立つ。堂々としている結真の後ろ姿を見て、楓は不安に思ったが着いて行くことにした。


結真『てか、何見てくればいいんだっけ』

楓「えっと咲原さんは”七不思議”がどうかって言ってたけど・・・」

結真『え、ウチの学校って”七不思議”とかあんの?』

そう言って驚く結真に頷きながら楓は指を七本立てながら、

楓「よく話に聞くようなやつだけどね。一個目は”真夜中の音楽室”、深夜に音楽室に行くと誰も居ないはずなのにピアノとかの楽器が演奏されてるっていうの」

結真『へー・・・こっから近いの音楽室じゃん』

そう結真は言いながら廊下の奥を見る。奥の正面、そこにあるのは音楽室と上に書かれたプレートがあるドアだ。
結真は早足でドアに近付くと、すぐにドアを開く。楓も結真の後ろから音楽室を見た。
中は至って普通の音楽室だ。ピアノやギターなどの楽器が多くあり、音楽家たちの肖像画が並べて飾られている。
二人は揃って音楽室の中に入った。その瞬間_____

[太字]バタン[/太字]

ドアがひとりでに閉まった。結真と楓は音楽室に閉じ込められた状態になる。
楓が咄嗟に結真の細い腕に抱きつき、結真が注意深く周りを見回してた時だった。

[太字]〜♫〜〜♪〜♬[/太字]

演奏が聞こえた。見ると、ピアノの鍵盤が弾かれており、その音に合わせるかのように他の楽器もひとりでに演奏される。

楓「1つ目の七不思議・・・・・・”真夜中の音楽室”・・・!」

結真『こんな夜に演奏会なんか開くんじゃねェよ、耳障りだろ』

それぞれそう言った二人の視界に映ったのは、不気味な声を上げて笑う肖像画たちと、ひとりでに演奏される楽器だった。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

実はつい先日!おとうふさんに我が小説の主人公である結真のイメージソング「勇猛果敢」を作詞していただきました‼️
もうすごすぎて何回も見ました‼️ちゃんと結真の性格などがとても素敵な歌詞になっており感動しました
改めましたおとうふさん‼️イメージソングを作詞していただきありがとうございました‼️

2024/11/25 09:22

ID:≫.pHodBADQa6VI
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