鬼神様はゆったり暮らしたい
元の大きさに戻った羅症を見下ろす結真。その赤い瞳には一切の感情も宿していない。
結『まず聞くぞ、お前の上司は誰だ?』
羅症「っ⁉・・・・・・言えない・・・言えるわけがない‼」
結『・・・口止めされてんのか?』
酷く怯えた様子の羅症に結真が眉を潜める。こんな様子じゃしばらくは話は聞けないと、そう思い手に持っていた”鬼刀”を光の粒子に戻す。その瞬間_____
羅症「ぅ゙・・・」
羅症の体が内側から赤く光り始めたのだ。羅症は苦しみ、胸元を強く押さえている。
結『何だ⁉』
結真が近寄った瞬間_______羅症の体が内側から爆ぜた。
内蔵や血が周囲に飛び散り、勿論結真もそれに巻き込まれる。
突如襲ってきた爆風によって、少女の華奢な体が吹っ飛ぶ。だが寸前で耐え、姿勢を低くしながら爆風の中心にいる羅症を探す。
だが砂埃によって全く見えず、結真は爆風に飛ばされないように慎重に前に進んだ。
結『・・・・・・っ‼』
見たくもない現実を目の前に結真は瞳を強く閉じる。
_____そこには人間としての原型もない羅症の遺体があった。
目にすると酷く嫌悪感が込み上がってくるほどの、酷い状態。結真は顔色を少し悪くし、その場でしゃがんだ。そして、羅症の遺体に向けて手を合わせる。
_____どれくらいそうしていたかは分からない、恐らく30分程度だ。
手を合わせていた結真の肩に手が乗った。
ウルフカットにされた黒髪に結真と同じ赤色の瞳、兄の[漢字]薫[/漢字][ふりがな]かおる[/ふりがな]だ。
薫は手を合わせていた結真に首を横に振る。それがどんな意味を持つかは結真には分からなかったが、恐らく良い意味ではない。
薫「・・・・・・せめて、埋めておこう。俺には・・・俺らにはそれくらいしか出来ない」
小さく、呟くように言われた言葉は確かに結真の耳に届いた。その言葉を聞き結真は、普通の人は顔色を青くするような行動をする。
最早、ただの肉塊となった羅症だったものの欠片を掴み、いつの間にか薫が掘った穴の中にいれる。
すぐに全ての欠片が穴の中に入り、その穴がどんどん埋められていく。
その様子を結真はなんとも言えない表情で見つめる。
薫「・・・・・・帰ったら、色々調べねェとな」
結『うん・・・・・・』
自害なのか、それとも誰かによってなのか分からず羅症は死に、結真指定だった依頼『廃病院の化け物退治』はこうして終わりを迎えたのだった。
結『まず聞くぞ、お前の上司は誰だ?』
羅症「っ⁉・・・・・・言えない・・・言えるわけがない‼」
結『・・・口止めされてんのか?』
酷く怯えた様子の羅症に結真が眉を潜める。こんな様子じゃしばらくは話は聞けないと、そう思い手に持っていた”鬼刀”を光の粒子に戻す。その瞬間_____
羅症「ぅ゙・・・」
羅症の体が内側から赤く光り始めたのだ。羅症は苦しみ、胸元を強く押さえている。
結『何だ⁉』
結真が近寄った瞬間_______羅症の体が内側から爆ぜた。
内蔵や血が周囲に飛び散り、勿論結真もそれに巻き込まれる。
突如襲ってきた爆風によって、少女の華奢な体が吹っ飛ぶ。だが寸前で耐え、姿勢を低くしながら爆風の中心にいる羅症を探す。
だが砂埃によって全く見えず、結真は爆風に飛ばされないように慎重に前に進んだ。
結『・・・・・・っ‼』
見たくもない現実を目の前に結真は瞳を強く閉じる。
_____そこには人間としての原型もない羅症の遺体があった。
目にすると酷く嫌悪感が込み上がってくるほどの、酷い状態。結真は顔色を少し悪くし、その場でしゃがんだ。そして、羅症の遺体に向けて手を合わせる。
_____どれくらいそうしていたかは分からない、恐らく30分程度だ。
手を合わせていた結真の肩に手が乗った。
ウルフカットにされた黒髪に結真と同じ赤色の瞳、兄の[漢字]薫[/漢字][ふりがな]かおる[/ふりがな]だ。
薫は手を合わせていた結真に首を横に振る。それがどんな意味を持つかは結真には分からなかったが、恐らく良い意味ではない。
薫「・・・・・・せめて、埋めておこう。俺には・・・俺らにはそれくらいしか出来ない」
小さく、呟くように言われた言葉は確かに結真の耳に届いた。その言葉を聞き結真は、普通の人は顔色を青くするような行動をする。
最早、ただの肉塊となった羅症だったものの欠片を掴み、いつの間にか薫が掘った穴の中にいれる。
すぐに全ての欠片が穴の中に入り、その穴がどんどん埋められていく。
その様子を結真はなんとも言えない表情で見つめる。
薫「・・・・・・帰ったら、色々調べねェとな」
結『うん・・・・・・』
自害なのか、それとも誰かによってなのか分からず羅症は死に、結真指定だった依頼『廃病院の化け物退治』はこうして終わりを迎えたのだった。
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