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あつまれ短編集の森【一生リクエスト募集】

#13

三文関係 ヒロアカ

 [太字]三文関係[/太字]

原作…僕のヒーローアカデミア
人物…緑谷出久、爆豪勝己
※爆豪くんがクソ野郎です



・・・




 幼馴染なんてたいそれた名ばかりで


 実際ひとことも会話を交わしたりしない。




 なんならその幼馴染に




爆豪「ザコ個性のくせにしゃしゃってんじゃねえ!」




 いじめられていたりする。




 涙が出るほど悲しかったのは最初だけで


 今となっては何も感じなくなった。




 それと私の志望校がかっちゃんと同じ


 雄英校なのは絶対、口が裂けても言えない。




___





●●「い、いずく!」


緑谷「あ、えっ●●ちゃん、!?」




 長らく話していなかった出久くんに声をかけた。


 同じクラスではあるのだけれど


 なかなか話す機会がなくて、もう1年はなにも話していない。




 だからすこし気恥ずかしくって


 うつむきがちにもう一度声を出した。


 

●●「い、いっしょに、かえろ」




 視界の端でとらえた出久は


 びっくりした様子で、まばたきを繰り返している。




緑谷「へ、」


 

 そりゃそうだ。


 1年近く話していない幼馴染から一緒に帰ろうと言われても


 困らせてしまうだけだろう。




●●(でも、どうしてもいずくと帰りたい)




 なんだかんだつい最近まで一緒に帰っていた


 かっちゃんはもう一緒に帰ってくれないみたいで。




 それでも不思議と悲しくはなかった。




●●「だ、めかな」


緑谷「ううん、一緒に帰ろう」




 小学生ぶりに手をつなぎつつ


 家までの道をふたり喋って帰った。




 自分より小さかったはずの出久の手は


 私の手を包み込むくらいには大きくなっていて。




 成長期を迎えるまでの長い間、出久と

 
 関わってこなかった過去が浮き彫りになった。




 だから、まっすぐ前を向けなかった。


 だから、心が痛んだ。




___




 かっちゃんに呼び出された。


 心当たりなんて1つしかない。




爆豪「珍しく●●が着いてこねェと思ったらてめえか」


緑谷「か、かっちゃ、」




 キレてる。


 ●●ちゃんのことだ。


 やばい。




 そう判断して咄嗟に名前を呼ぼうとしたが


 呼ぶ隙もなく胸ぐらを掴まれた。




爆豪「るっせぇンだよ!今更なんだ、●●と話すな近付くな!」


爆豪「あいつは俺の所有物だ...!無個性のザコが手出していい奴じゃねえ!!」




 怒鳴られて、それから投げ飛ばされる。


 ガタガタぶつかる机や椅子が痛い。


 おかげで口の中が切れて、血が流れた。




 でもそんなことが気にならないほどには


 頭に血が昇っていた。




緑谷「所有物って...そんなのあんまりだ!」




 喉に流れ込む血でむせつつ


 決死の思いで叫ぶ。




 僕はずっと●●ちゃんを見てきた。


 なのに●●ちゃんはかっちゃんばっかりで。




 それがこんな結果を巻き起こして。


 

緑谷「●●ちゃんが泣いてるんだ、かっちゃんのせいで!」




 そんなの、黙ってられるはずがない。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

怒ったり戦闘中になると口が悪くなる(公式)緑谷くんが好きです。
勝ちのイメージが爆豪くんなので思わず口が悪くなってしまう。
そんな緑谷くんが書きたくてこうなりました。かっちゃんクズにしてごめんなさい。
”三文”言葉の意味調べてみて下さい。よく三文芝居だとか三文小説だとかで使われる単語です。
三文関係なんて言葉ないのですがある程度意味を汲み取ってくれたら嬉しいです。

2024/11/03 22:30

むたです ID:≫ipQfoJGWoroSQ
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