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あつまれ短編集の森【一生リクエスト募集】

#12

私を忘れないで 呪術ヒロアカ

 [太字]私を忘れないで[/太字]

原作…呪術廻戦、僕のヒーローアカデミア
特別…クロスオーバー
人物…伏黒恵、轟焦凍



・・・



 これが終わったら告白しようって。


 全部終わらせてしまえたら伝えようって。


 そのために耐えてきた呪術界の闇。






伏黒「...、はぁ?」






 だから疲れ切ったこの体には


 目の前の光景がひどく苦しく思えて、


 歯を食いしばる以外できなかった。






●●「めぐみ、じゃじゃーん人生初彼氏」


轟「どうも」






 ●●の姿が見えて、気が舞った直後のこれだ。






●●「かっこいいでしょ!」






 彼氏を褒め無邪気に笑う●●を見て複雑な心境へ陥る。




 こうなると知っていたなら記憶なんて消さなかった。




 後悔しても遅いだとか彼女が幸せならそれでいいだとか。


 そんな綺麗事はいらない。






伏黒「絶対、●●のこと泣かせるな」





 
 彼氏をきつく睨んだあと、それらしい一言を吐いて


 禍々しく渦巻く感情を押し殺した。







 耳鳴りがひどい。




 目眩がする。




 頭が痛い。




 生きた心地がしない。




 まるで、死んだみたいだ。






轟「泣かせるような真似はしない」


轟「お前の大事な相方なんだろ」






 その整った顔立ちにぴったりな言い回しは、


 到底俺の耳に届くはずなかった。





___





 その日の晩は良い夢を見た。


 俺が●●に告白して、それをOKしてもらえる。




 幸せの他ない良い夢だった。




 いや、記憶さえ消さなかったらあったはずの未来で。

 




●●『記憶がなくなってもまためぐみを好きになるよ』






 俺に残る記憶と声が、あったはずの未来を指し示して。




 いつか●●に貰ったワスレグサが


 やけにきれいに儚く見えて息がしづらかった。






●●『これ任務先で見つけたの。めぐみにあげるから花言葉調べてみてよ』






 にやにやしてたのを今でもよく覚えてる。




 「私を忘れないで」なんて、こっちの台詞だ。






伏黒「俺は覚えてる。なのに、!」






 俺のことが好きだって、そう言ったくせに。


 記憶がなくなっても好きになるって、俺を呪ったくせに。






伏黒「この気持ちは、どうすればいい?」






 ●●との記憶が俺の首を締めるから、


 今だってまともに息ができない。

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2024/11/03 14:41

むたです ID:≫ipQfoJGWoroSQ
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