【参加型】短編恋愛。
「春センパーイ。昼ごはんですかー?」
茶色の髪に青いピアスを揺らした俺、[漢字]時雨 葵[/漢字][ふりがな]しぐれ あおい[/ふりがな]は大好きな先輩、[漢字]稲瀬 春[/漢字][ふりがな]いなせ はる[/ふりがな]の元へ近づいた。
黒髪のメンズマッシュパーマに黒い瞳は、肌が白い先輩を映えさせる。
ベンチに座っている先輩に後ろから抱きつく。しかし先輩は穏やかな顔をしてこう言う。
「そ〜そ〜。葵もどう?」
自分の隣を「空いているよ」というようにとんとんと叩く。
俺はむっ、と軽く頬を膨らませるが、先輩の優しさに甘え、隣に座った。
先輩と俺の手元にはお昼ご飯が。
俺は買い弁。飴が一つにおにぎりが一つ。少ないと思われがちだが金欠だから買えないのだ。
一方、先輩は手作り弁当。先輩が作っているのだろうか。
そう疑問を抱いた俺は躊躇いもなく尋ねた。
「春センパイ。春センパイの弁当って手作りなんですか?」
先輩は少し照れくさそうにこう答える。
「ま、まあ一応?」
ほんのり赤く染まる頬。ああ…やっぱり好きだ。
そう。何を隠そう俺は春センパイに恋をしているのだ。片思いというもの。鈍感な先輩は俺のアプローチに全然気づいてくれない。
「春センパイの美味しそう…上手ですね。」
そう述べると先輩は卵焼きをすっと持ち上げて俺の口元に寄せてきた。
「いる?こんなのでよければあげるけど…」
俺は急な出来事にテンパりつつもこくりと頷く。
「ふふっ。はい、あーん」
そう呟きながら俺の口に卵焼きを入れる先輩。
心臓がうるさい。おそらく俺の顔は赤いだろう。恥ずかしくなった俺は口に入れた途端、くるっと横を向いた。そして先輩に「めちゃ美味しい」と一言。
先輩は「やった〜」と無邪気に喜ぶ。そして俺に対して少しおどおどと話しかけた。
「あっ、あのさ!葵…今週の土曜ってn…」
そこまで言ったとき、誰かの声が聞こえた。
「春〜〜!!!!」
今、春先輩が何か言おうとしていたのに…と心の中で軽く舌打ちをする。
先輩は声のする方をみると軽く嫌な顔をした。
「あ…あぁ…山村さんか」
「山村じゃなくていいって言ったじゃ〜ん!!美士って呼んで〜?」
うぇ。吐き気がする。元々女嫌いなのにこの人はヤバイ。
[漢字]山村 美士[/漢字][ふりがな]やまむら みさ[/ふりがな]。
確か教育委員会長の娘。だからかいつも偉そうで腹が立つ。
別に親が偉くてもお前は偉くないっつーの…
俺が少しイライラしていたとき、美士は最悪な行動をした。
「ねぇ〜春?今週の土曜日〜、美士の誕生日なのぉ〜祝いに来てくれるよね〜?」
ぴた、と体を先輩に近づけて。
「え…いやぁ…あの……」
先輩は困ったようにおどおどする。イライラが抑えきれなかった俺は美士の体を先輩から引き剥がしてこう言った。
「あの。春センパイが困ってるんで。やめてもらえますか?」
「へぇ?誰?あんた。ふぅ〜ん。後輩ねぇ〜。
ちょっと身の程わきまえた方がいいんじゃない?私は教育委員会会長の娘よ?
そんなことしたら退学になるかもよ〜!そ・れ・に!春は私の婚約者になるんだから。」
「残念でした。春センパイは俺の、です。
これはもう春センパイと決めたことなんで。
あと、退学とか言ってますけどそんなことあなたの父上が許すわけないでしょ。
あなたの父上はあなたとは違い親切でちゃんと周りは見てる人ですから。」
吐き台詞のようにそういうと、俺は春先輩の手を引いてその場から離れた。
少しして俺は先輩に謝った。勝手なことを言ったことを。先輩は慌てて俺の謝りを否定した。
「ううんっ!むしろありがとう」
そして顔を赤くして俺にこう言う。
「今週の土曜日。遊びに行こう?伝えたい想いがあるんだ。」
茶色の髪に青いピアスを揺らした俺、[漢字]時雨 葵[/漢字][ふりがな]しぐれ あおい[/ふりがな]は大好きな先輩、[漢字]稲瀬 春[/漢字][ふりがな]いなせ はる[/ふりがな]の元へ近づいた。
黒髪のメンズマッシュパーマに黒い瞳は、肌が白い先輩を映えさせる。
ベンチに座っている先輩に後ろから抱きつく。しかし先輩は穏やかな顔をしてこう言う。
「そ〜そ〜。葵もどう?」
自分の隣を「空いているよ」というようにとんとんと叩く。
俺はむっ、と軽く頬を膨らませるが、先輩の優しさに甘え、隣に座った。
先輩と俺の手元にはお昼ご飯が。
俺は買い弁。飴が一つにおにぎりが一つ。少ないと思われがちだが金欠だから買えないのだ。
一方、先輩は手作り弁当。先輩が作っているのだろうか。
そう疑問を抱いた俺は躊躇いもなく尋ねた。
「春センパイ。春センパイの弁当って手作りなんですか?」
先輩は少し照れくさそうにこう答える。
「ま、まあ一応?」
ほんのり赤く染まる頬。ああ…やっぱり好きだ。
そう。何を隠そう俺は春センパイに恋をしているのだ。片思いというもの。鈍感な先輩は俺のアプローチに全然気づいてくれない。
「春センパイの美味しそう…上手ですね。」
そう述べると先輩は卵焼きをすっと持ち上げて俺の口元に寄せてきた。
「いる?こんなのでよければあげるけど…」
俺は急な出来事にテンパりつつもこくりと頷く。
「ふふっ。はい、あーん」
そう呟きながら俺の口に卵焼きを入れる先輩。
心臓がうるさい。おそらく俺の顔は赤いだろう。恥ずかしくなった俺は口に入れた途端、くるっと横を向いた。そして先輩に「めちゃ美味しい」と一言。
先輩は「やった〜」と無邪気に喜ぶ。そして俺に対して少しおどおどと話しかけた。
「あっ、あのさ!葵…今週の土曜ってn…」
そこまで言ったとき、誰かの声が聞こえた。
「春〜〜!!!!」
今、春先輩が何か言おうとしていたのに…と心の中で軽く舌打ちをする。
先輩は声のする方をみると軽く嫌な顔をした。
「あ…あぁ…山村さんか」
「山村じゃなくていいって言ったじゃ〜ん!!美士って呼んで〜?」
うぇ。吐き気がする。元々女嫌いなのにこの人はヤバイ。
[漢字]山村 美士[/漢字][ふりがな]やまむら みさ[/ふりがな]。
確か教育委員会長の娘。だからかいつも偉そうで腹が立つ。
別に親が偉くてもお前は偉くないっつーの…
俺が少しイライラしていたとき、美士は最悪な行動をした。
「ねぇ〜春?今週の土曜日〜、美士の誕生日なのぉ〜祝いに来てくれるよね〜?」
ぴた、と体を先輩に近づけて。
「え…いやぁ…あの……」
先輩は困ったようにおどおどする。イライラが抑えきれなかった俺は美士の体を先輩から引き剥がしてこう言った。
「あの。春センパイが困ってるんで。やめてもらえますか?」
「へぇ?誰?あんた。ふぅ〜ん。後輩ねぇ〜。
ちょっと身の程わきまえた方がいいんじゃない?私は教育委員会会長の娘よ?
そんなことしたら退学になるかもよ〜!そ・れ・に!春は私の婚約者になるんだから。」
「残念でした。春センパイは俺の、です。
これはもう春センパイと決めたことなんで。
あと、退学とか言ってますけどそんなことあなたの父上が許すわけないでしょ。
あなたの父上はあなたとは違い親切でちゃんと周りは見てる人ですから。」
吐き台詞のようにそういうと、俺は春先輩の手を引いてその場から離れた。
少しして俺は先輩に謝った。勝手なことを言ったことを。先輩は慌てて俺の謝りを否定した。
「ううんっ!むしろありがとう」
そして顔を赤くして俺にこう言う。
「今週の土曜日。遊びに行こう?伝えたい想いがあるんだ。」
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