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扉をこえて

#8

黄腕輪

合格発表の日。
私は懸命に自分の受験番号を探す。
私の受験番号は371。
256、257、321…
えっ…こんなにも人が飛んでる。
ううん。私は自分の受験番号を探さなくては。
341…371
あった!あった!あった!
私は泣いた。
声をあげて泣いた。
周りの人は私が落ちたと思っていたらしい。
「勉強してなかったからだよ」
などとコソコソ話が聞こえる。
私はお母さんに電話した。
「お母さん!お母さん!ご、合格したよ!」
お母さんはものすごく嬉しそうに、
「今まで頑張ってきたもんね!」
と言ってくれた。


       *             *



私は家に帰ると私が合格した神海学園中学校の倍率を調べた。
35・1倍。
え…?
私は呆然とした。
合格者は125人。
その35倍ってことは約4500人?
私はびっくりした。
確かに神海学園中学校は超エリート学校だ。
だからと言ってそんなに倍率が高いわけじゃなかったのだけれど…
私は自分が神海学園中学校を目指すようになったきっかけを思い出した。
「え!?沙美ちゃん伊与田中学校を目指すことにしたの?」
「そうなんだ。」
えへっと笑う。
その可愛らしさは天下一品。
私は自分の志望校が決まっていなかった。
だから先生に相談してみた。
「お前はいつも1200人中10位には入っているから神海学園中学校がいいんじゃないか?」
神海学園中学校。
超エリート中学校だ。
志望校のことをよくわからない私でも知っている。
めざしてみようかな…私はぼんやりと思った。

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2024/10/25 08:34

江川由里香 ID:≫972W/z4G4BVy6
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