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05の後半から、いじめのシーンが含まれます。
いじめシーンが苦手な方は注意!!
06は作者が今忙しいため、まだ作成途中です。

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君からもらった宝物。

#5

ー生徒会選挙の日ーこれからの期待と不安、私の暗い過去。

生徒会演説の当日。
丁寧に練習したから大丈夫なはずだった。


だけど今の心境。
緊張する~

私は、ステージにあがってみんなの前で話すことなんて……今まで全く経験がなかったのだ。
今までもそういうキャラじゃなかったも
ので……

緊張して声出なくなったらどうしよう~
楽しみよりも不安が募る。

本番前。私たちは生徒会室に集まり、流れの確認をした。

今回は12人、かな。
定員ぴったりだから、全員無投票でなれるらしい。
その時点で少しほっとしていた。

誰かと争う必要はないし、ここに集まってるみんなは既に仲間だ。

会長1人、副会長2人、書記2人、会計2人、庶務5人。

会長は前に、あの説明会で話してた子。あの会長と知り合いになれるんだ嬉しい!
生徒会室ってこんな場所なんだ。
ホワイトボードの前に大きな机が1つ。
その周りに椅子が並ぶ。
意外とシンプルな感じで気に入った。

ここで、みんなで活動できるんだ。

なんか……ワクワクしてきた!!!

そしてステージに向かう途中。

「緊張しとるん?」
会長が私の顔を見てそう言った。するとポンと肩をたたいて
「大丈夫、最初はみんなそんなもん。僕もそっから始まったし。」
って言ってくれた。



だけどステージの前に来ると急に心臓がバクバクした。足がすくみそうになった。


全校生徒の視線がすごい。





なんか……頭が真っ白………



「そんなとこで止まっとらんと、とりあえずステージ上がりー」
会長が優しくそう言ってくれた。この会長、関西弁?なんかいいね……!ほっこりする。
「なんかあったらフォローするし、大丈夫、みんないるから! 」

私はその言葉に自然と勇気づけられた。


あれから嬉しくて、気分が高まって………


会長の演説とか、他の人の演説が全く頭に入ってこなかった。




「真希~、どうしたのー?なんか演説の途中、すごいボーッとしてたよ-」

演説終了後。
結花にそう言われ、私は答えに迷った。

「あー、なんか力が抜けたのよね。あの会長の言葉で。」

「へえー、会長の演説で?」

「うんうん、まあ、そうだよ!!みんな頑張って話してるんだなーと思って、自分の演説も終わって、ホッとしてたんだ!!」

私はトップバッターだったから、自分の番が終わってからものすごい脱力感があったのだ。

「まあそうだね。一番最初は緊張するし…とりあえず、お互いお疲れ様!」

「お疲れー」

私たちは2人でそう言い合った。

「仲いいね。」

同じ庶務の1年生の女子がそう言った。
庶務のメンバーは全員1年生。
そのうち2人は女子で、友達同士ではなさそうだけど、既に仲良くなりつつありそうだった。
もう1人は男子で、なんとなく居場所がなさそうだったが、先輩と仲良くなっている。
あと残りの庶務2人は私と結花だよー!

「うん、私たち中学校から一緒だもんね、結花。」
「うん、私はずっと真希と仲良しなんだー」

「いいね!私は桂田みみ。よろしく!」
「私は徳井花音。みんなよろしくね!」

4人で仲良くなった。少し絆が深まった気がして、嬉しかった。

だけど……その2人はすぐに私たちと話をやめて、私たちの方を見てコソコソと何やら話をし始めた。

なんか、いやな感じ……………









―――小学校の頃のトラウマを思い出す。






小学生のとき私はいじめられていた。

クラスで4人グループ自由に作ってください!とかいう時間が、地獄だった。


もちろん私は一人で余り者だ。



先生がみんなに言う。

「梅野さんを入れてくれる人、いませんかー?」








みんな黙り込む。コソコソと話をし始める。

そこで誰かが手を上げようものなら、その子たちはかわいそう、かわいそう。とずっと言われることになる。

かわいそうなのは何もしてないのに、おとなしいだけで仲間はずれにされる私の方なのにね。

私を救ったら、嫌われ者を仕方なく助けた、かわいそうな悲劇のヒロイン……

みんなからそう語り継がれるのだ。

「先生、何でその子いれないといけないのー?」


いじめっ子が笑いながらそう言った。

先生は何も言えなかったらしい。
結局みんなそんなものだ。
救いの手を差し伸べようとしても、みんな結局、追い詰められると冷たくなる。

自分の評価を最優先するのだ。そういう生き物だ。




――人間不信になりそうだった。


私の触ったものに触ったひとが負け、あいつの菌だよーと言って鬼ごっこをする。

私の座った椅子には誰も座らない。
座るときは必ず除菌シートでふく。

トイレに行ったときも、私が個室から出てくるとギャーって叫んで、あいついたよ、きたないー!って鼻を塞いでトイレから出て行く。


後ろには行列がついていたのに――私の入った後の個室には誰も入らない。そこに入ろうとする人はいたけど、さっきあいつそこに入ってたよ-といじめっ子が言い、誰か入りそうになるのを止めた。

だからトイレはそれ以来ほかの学年のところ使ってたな。
そしたら、なにも言われなかったし。

提出物は私のものの上には重ねない。
暗黙のルールらしかった。だから私のものが、いつも一番上に来てたんだ。

コソコソと、くさいって言われたこともあった。コソコソ話はそもそも通りすがりにされたり、私と同じグループになった途端にされたりと日常茶飯事だった。

廊下歩いてたらみんなに逃げられる。
書いてたらきりがない。
私の何がダメなのか。

そう思って仕返ししたこともある。放課後に、私の椅子といじめっ子の椅子をこっそり取り替えてやった。
翌日、いじめっ子はその椅子に普通に座っており、なんだ、あんた私の触ったもの触れるんじゃん!と心の中でいじめっ子を見下した。
あいつらはクラスでは威張るが、所詮低俗な奴らだと馬鹿にしたりした。
もうこうなったら割り切ってやるとも、何度も思った。

下校中に石を投げつけられたこともあった。
私は泣きながら奴らからひたすら逃げて、家まで走った。
でもこのまま帰ったら親が私の泣き顔見て心配するから、わざと転んでかすり傷をつけて、親には転んだーって言って泣いた。
当時はなんとも複雑な気分であった。

そうして私は、そんな現状を何とか乗り越えた。ひたすら我慢した。不登校にもならなかった。

勉強だけは悔しくて、頑張った。あんないじめっ子に負けるなんてバカらしい。

絶対、あいつらよりも上になってやる。

そう思ったのが、今の優等生の私を作ったきっかけだった。


中学校になると結花という最高の親友ができ、私を何度も救ってくれた。
いじめられても気にしない。ずっとそばにいてくれる。


「私のところにいたら、結花までいじめに遭うよ…それはいやだよ」
「大丈夫だって!私は真希と一緒にいたくて、ここに居るから。」
そう言ってくれた。いじめっ子に言い返してもくれた。
こんな素敵な子もいるんだ。
少し期待してみてもいいのかな。

そのうち、いじめる人はいなくなった。


――だから私には今がある。

そう思ってたのに、またあのときに逆戻りするのかな。



期待と不安が入り交じり、私の胸が押しつぶされそうになるような気がした。


「なんでこそこそ話してんの、そんなんあかんで。気分悪いな」
そう言ったのは会長だった。
「会長…!何でもないです、すみません。」
そう言って、結局その2人は私たちと話してくれた。

会長……既にあなたは私のヒーローだ。

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作者メッセージ

いつも読んでくださりありがとうございます!!
私は模試の勉強があるので、しばらく1週間ほど小説書けません、すみません。
進研模試頑張ってきます。

現実では忙しい高校生なので……私は、真希みたいに進学校に通っています。

続編をお楽しみに!!

2024/10/19 08:27

アイ ID:≫4tWafj.cpInV6
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