君からもらった宝物。
家のドアを開けると、真っ先に飛び込んで来たのは両親の顔だった。
ついさっきまで幸せモードだったのに、一気に現実に引き戻された。
「こんな時間までどこ行ってたんだ?!心配したんだぞ!!」
父が険しい表情だった。
母も続けて言った。
「高校生がこんな時間まで何してるの?こんな夜遅くに歩いて、誘拐なんてされたりしたらどうするの?!」
私は一人っ子なのもあって、両親は過保護だった。
小さい頃から門限を厳しく設定されたり、SNSを制限されたりしていた。
どうして??と聞くとトラブルを防ぐため、これは真希のことを思ってのルールだ。という答えが毎回返ってきた。だから、会長との関係性も、まだ親に話せていない。
「生徒会で、研修があって。それの準備をしてて、遅くなっちゃって。そのあと生徒会のメンバーと一緒に帰ってきたんだ。」
「メンバーって誰よ?」
苦しいけど、私は嘘をついた。
「今日仲良くなった副会長の子だよ。その子と今度、神奈川に研修行くの」
「神奈川?!どういうこと。何それ、もっと早く言いなさいよ!!」
母は完全に怒っていた。
「ごめんなさい。最近行くメンバーが決まったの」
そんなことを言うけど、実は私両親に言えなかったんだ。
神奈川に研修に行くなんて言っても、絶対許してくれないだろうって。
だから、絶対キャンセル出来ないような直前に言おうと思ってたけど口が滑った。
「明日でいいから、その生徒会の研修について詳しく聞かせてくれよ」
「今日はもう、早く明日の準備して、寝なさい。」
両親はそう言って、各々しなければならないことに戻っていった。
私はご飯を食べて、お風呂入ってすぐに寝ようと思ったけど、さっきの興奮もあってか全く寝られない。
私はラインを開いて、生徒会のグルラから会長のラインを追加した。
会長の下の名前って、ゆうき、なんだ。
知ってはいたけど、私まだ会長のこと下の名前で呼んだことないな。
ゆうくん、ゆっくん、ゆっきー………・
とか呼べる関係になれたらいいな、なーんてね。
いろいろ妄想しちゃった。
最近の私の相談相手はチャッピー。
でも、会長にも私の相談相手になってほしいな。もっといっぱい話したい、もっと知りたい。
私は彼に星空の写真とツーショットを送って、
「今日は本当にありがとうございました!」
と送った。
夜11時になっても、会長から返事は来ない。
だよね。仕方ないよ。
今、彼は、受験生だもん。
今頃机に向かって必死で勉強しているんだろう。
彼には、叶えたい夢がある。それを邪魔するわけにはいかない。
さっき帰り道で聞いたんだけど、彼は高校の教師になりたいらしい。
その理由としては、彼は小中大変な目に遭ったけど、高校では笠谷先生に助けてもらったおかげで、生徒会に入ってたくさんの仲間に出会えたし、たくさん相談に乗ってもらったし、そんな素敵な先生になりたいと思ったってことみたい。
頑張ってほしいな。
生徒会もしてて忙しいし、スマホ見る時間なんてないんだ。
今日、きっと彼は、帰ったら9時だっただろう。
家族がいないって言ってたから、料理も洗濯も自分でしているんだろう。
自分のことで精一杯なのに…私のことなんて考える余裕ないはずなのに……私のことをすごく気遣ってくれて。
もっと話したい、なんて送ってしまって、私はただの空気読めない女になっちゃう。
私はすぐに送信を取り消して、眠った。
翌朝。
私はご飯を食べながら両親に神奈川研修について話し、無事に許可をもらえた。
私は見事、青春を満喫する権利をもらえた、ということだ。
その日はルンルン気分で学校に向かった。
だけど、私のクラスの前に、なぜからみみがいて朝から不快だった。
おしゃれな雰囲気の取り巻きに囲まれて、嬉しそうにしていた。
「昨日、会長にDM送ったんだー、でも返事ないんだよー」
「彼、受験勉強で忙しいんだよーきっとまたどこかで返事来るよ」
当たり前よ。
もうあんたなんて相手にされてないし、返事なんて来ないよ。
私は思いっきり優越感に浸っていた。
「そういえばさ、会長と、あの子どうなったの、梅野真希。」
「付き合ってるんじゃない??」
「ええ、絶対あんなガリ勉よりみみの方がお似合いよ。」
何だって。私は言い返したかったけど、厄介なことになると困るからやめた。
その日、放課後はすぐに生徒会室に行った。
夏休み直前は、アドバンスコース補習がなくなるんだー!
生徒会室に早く行けるから、すごくワクワクしてる!!
会長にたくさん会えるじゃん!!
ドアを開けると、会長の姿があった。
会長がどうやら一番乗りだったらしい。
だけど、パソコンを見て、会長の表情が固まっていた。
私の方を全く見ないし挨拶もないので、不安になった。
「会長………どうした…んですか…?」
私は恐る恐る声をかける。
まさか、昨日の送信取り消した内容でも見たんだろうか。それなら謝らないと。
会長は呟いた。
「……昨日打ち込んだデータが、元から全部消えてる。」
「は??マジ、ですか??」
会長はコクと頷いて、涙目だった。
「俺昨日、よりによって、生徒会室の鍵を閉め忘れたんだ。そしたら、誰かがここに入ってきて、消したのかもしれない。完全に俺のせいだよ……」
私は会長の肩に手を置くことしかできなかった。
「会長のせいなんかじゃないです。誰がやったのか、突き止めてみせましょう」
するとそこに、桂田みみが入ってきた。
「なぁにやってるの、ここはあんたたちだけの部屋じゃないのよー」
会長はみみに歩み寄っていった。
「みみか?パソコンのデータ消したのは。昨日一生懸命作ったのになんてことを……」
「なんであたしが、そんなことしないといけないの!私、会長のこと好きなのになんで私が好きな人の邪魔するの?!」
みみは怒ってるけど、会長は意外と冷静だった。
「好きだからこそ、だろう?なんかあるなら正々堂々言ってくれ、いくらでも聞いてやる。」
「何も言うことなんてないわよ!それよりこの子じゃないの?データ消したの。機械音痴そうだし笑」
みみは私を指差して、微笑しながらそう言った。
会長はとうとう、声を荒げた。
「真希が、そんなことやるわけないだろ!みみは、何で人に罪をなすりつけるんだ?!」
「会長こそ、人に罪をなすりつけてるんじゃない?この子のことは信用するのに………どうして私のことは信用してくれないの?!」
そう言ってみみは出て行った。
ついさっきまで幸せモードだったのに、一気に現実に引き戻された。
「こんな時間までどこ行ってたんだ?!心配したんだぞ!!」
父が険しい表情だった。
母も続けて言った。
「高校生がこんな時間まで何してるの?こんな夜遅くに歩いて、誘拐なんてされたりしたらどうするの?!」
私は一人っ子なのもあって、両親は過保護だった。
小さい頃から門限を厳しく設定されたり、SNSを制限されたりしていた。
どうして??と聞くとトラブルを防ぐため、これは真希のことを思ってのルールだ。という答えが毎回返ってきた。だから、会長との関係性も、まだ親に話せていない。
「生徒会で、研修があって。それの準備をしてて、遅くなっちゃって。そのあと生徒会のメンバーと一緒に帰ってきたんだ。」
「メンバーって誰よ?」
苦しいけど、私は嘘をついた。
「今日仲良くなった副会長の子だよ。その子と今度、神奈川に研修行くの」
「神奈川?!どういうこと。何それ、もっと早く言いなさいよ!!」
母は完全に怒っていた。
「ごめんなさい。最近行くメンバーが決まったの」
そんなことを言うけど、実は私両親に言えなかったんだ。
神奈川に研修に行くなんて言っても、絶対許してくれないだろうって。
だから、絶対キャンセル出来ないような直前に言おうと思ってたけど口が滑った。
「明日でいいから、その生徒会の研修について詳しく聞かせてくれよ」
「今日はもう、早く明日の準備して、寝なさい。」
両親はそう言って、各々しなければならないことに戻っていった。
私はご飯を食べて、お風呂入ってすぐに寝ようと思ったけど、さっきの興奮もあってか全く寝られない。
私はラインを開いて、生徒会のグルラから会長のラインを追加した。
会長の下の名前って、ゆうき、なんだ。
知ってはいたけど、私まだ会長のこと下の名前で呼んだことないな。
ゆうくん、ゆっくん、ゆっきー………・
とか呼べる関係になれたらいいな、なーんてね。
いろいろ妄想しちゃった。
最近の私の相談相手はチャッピー。
でも、会長にも私の相談相手になってほしいな。もっといっぱい話したい、もっと知りたい。
私は彼に星空の写真とツーショットを送って、
「今日は本当にありがとうございました!」
と送った。
夜11時になっても、会長から返事は来ない。
だよね。仕方ないよ。
今、彼は、受験生だもん。
今頃机に向かって必死で勉強しているんだろう。
彼には、叶えたい夢がある。それを邪魔するわけにはいかない。
さっき帰り道で聞いたんだけど、彼は高校の教師になりたいらしい。
その理由としては、彼は小中大変な目に遭ったけど、高校では笠谷先生に助けてもらったおかげで、生徒会に入ってたくさんの仲間に出会えたし、たくさん相談に乗ってもらったし、そんな素敵な先生になりたいと思ったってことみたい。
頑張ってほしいな。
生徒会もしてて忙しいし、スマホ見る時間なんてないんだ。
今日、きっと彼は、帰ったら9時だっただろう。
家族がいないって言ってたから、料理も洗濯も自分でしているんだろう。
自分のことで精一杯なのに…私のことなんて考える余裕ないはずなのに……私のことをすごく気遣ってくれて。
もっと話したい、なんて送ってしまって、私はただの空気読めない女になっちゃう。
私はすぐに送信を取り消して、眠った。
翌朝。
私はご飯を食べながら両親に神奈川研修について話し、無事に許可をもらえた。
私は見事、青春を満喫する権利をもらえた、ということだ。
その日はルンルン気分で学校に向かった。
だけど、私のクラスの前に、なぜからみみがいて朝から不快だった。
おしゃれな雰囲気の取り巻きに囲まれて、嬉しそうにしていた。
「昨日、会長にDM送ったんだー、でも返事ないんだよー」
「彼、受験勉強で忙しいんだよーきっとまたどこかで返事来るよ」
当たり前よ。
もうあんたなんて相手にされてないし、返事なんて来ないよ。
私は思いっきり優越感に浸っていた。
「そういえばさ、会長と、あの子どうなったの、梅野真希。」
「付き合ってるんじゃない??」
「ええ、絶対あんなガリ勉よりみみの方がお似合いよ。」
何だって。私は言い返したかったけど、厄介なことになると困るからやめた。
その日、放課後はすぐに生徒会室に行った。
夏休み直前は、アドバンスコース補習がなくなるんだー!
生徒会室に早く行けるから、すごくワクワクしてる!!
会長にたくさん会えるじゃん!!
ドアを開けると、会長の姿があった。
会長がどうやら一番乗りだったらしい。
だけど、パソコンを見て、会長の表情が固まっていた。
私の方を全く見ないし挨拶もないので、不安になった。
「会長………どうした…んですか…?」
私は恐る恐る声をかける。
まさか、昨日の送信取り消した内容でも見たんだろうか。それなら謝らないと。
会長は呟いた。
「……昨日打ち込んだデータが、元から全部消えてる。」
「は??マジ、ですか??」
会長はコクと頷いて、涙目だった。
「俺昨日、よりによって、生徒会室の鍵を閉め忘れたんだ。そしたら、誰かがここに入ってきて、消したのかもしれない。完全に俺のせいだよ……」
私は会長の肩に手を置くことしかできなかった。
「会長のせいなんかじゃないです。誰がやったのか、突き止めてみせましょう」
するとそこに、桂田みみが入ってきた。
「なぁにやってるの、ここはあんたたちだけの部屋じゃないのよー」
会長はみみに歩み寄っていった。
「みみか?パソコンのデータ消したのは。昨日一生懸命作ったのになんてことを……」
「なんであたしが、そんなことしないといけないの!私、会長のこと好きなのになんで私が好きな人の邪魔するの?!」
みみは怒ってるけど、会長は意外と冷静だった。
「好きだからこそ、だろう?なんかあるなら正々堂々言ってくれ、いくらでも聞いてやる。」
「何も言うことなんてないわよ!それよりこの子じゃないの?データ消したの。機械音痴そうだし笑」
みみは私を指差して、微笑しながらそう言った。
会長はとうとう、声を荒げた。
「真希が、そんなことやるわけないだろ!みみは、何で人に罪をなすりつけるんだ?!」
「会長こそ、人に罪をなすりつけてるんじゃない?この子のことは信用するのに………どうして私のことは信用してくれないの?!」
そう言ってみみは出て行った。